いずるばオープンリハーサル始動

 

「いずるば」でのワークショップは残すところ3回となりました。
次回は2月24日レギュラーワークショップ
そして3月11日が画家の小林裕児さんをお招きしてのゲスト回
最終回が4月15日レギュラーワークショップです。

このワークショップの発展的展開として↓のような試みを始めたいと思います。

いずるば・オープン・リハーサル ( I.O.R. ) 始まります。

沼部のプライベートスタジオ「いずるば」でオープン・リハーサル(公開リハーサル)が始まります。

2014年真夏に「竜太郎十番勝負」として毎週オープン・リハーサルをしました。それは、矢萩竜太郎さん(ダンサー)が4都市でのドイツ公演(ジャン・サスポータス、齋藤徹とともに)を目前にして、東京の本拠地「いずるば」でリハーサルを毎週6回やり、勢いを付けてドイツに乗り込もうとして行いました。

いろいろなミュージシャン・ダンサー・美術・書などの方々が駆けつけてくださり、夢のようなセッションが毎週繰り広げられました。東京でこういうことが実現している!それは、ほとんどフェスティバルのようでした。皆さまのお力添えでドイツ公演も大成功。DVD「ダンスとであって」(近藤真左典監督)となり、「いずるば」でのリハーサルも参加者のインタビューとともに映像化されました。「いずるば」という場所が名前そのままに「何かが出ずる場」になっていたのです。東京も捨てたもんじゃないな、こういうことが奇跡のようにおこるのだ、と強い印象を持ちました。

このようなことが再びできないかな~とずっと思ってきました。

そんな中、病を得、手術もできない状態で「余生をゆっくりお過ごしください」とまで言われた時、「いずるば」でワークショップをやりたいと思うようになりました。今から思うと、特に言い残すことがある、ということではなく、あの奇跡のような十番勝負が出現した「いずるば」で、人と繋がっていたいと思ったからでしょう。

2017年3月11日からワークショップは始まりました。もともと教師タイプでは無いので、試行錯誤の連続、抗がん剤の副作用による体調不良ばかりの中でしたが、すばらしいゲスト、スタッフのお陰さまで、ワークショップを続けることができ、しかも7月に手術が出来しかも成功しました。

そんなドラマティック?な1年間のワークショップをざっとふり返ってみて、将来に繋がるものとして思い浮かぶのは

1:「いずるば」という場
2:「矢萩竜太郎」というダンサー
3:「ゲスト」と「スタッフ」
4: 真剣に求めて通ってくれる方々
でした。

ワークショップは終わりますが、その延長線にあるものとして、そして、より実践的なものとして「いずるばオープンリハーサル」というアイディアが自然に湧き上がりました。

「インクルーシブ」・「ダイバーシティ」ということが盛んに言われるようになりました。矢萩竜太郎さんはダウン症のダンサーです。ハンディキャップをもっているのによくやっている、初めは私もそう思いました。なんとも愛すべきキャラクターでもあり、何とか協力して引っ張って行きたいと思いました。

ところが、考えが徐々に変わり、手術を終えると全く変わっている自分を発見しました。

「私たちは竜太郎さんに学ぶ立場だ、私たちが引っ張られている、私たちには彼が必要なのだ。」と思えて仕方がなかったのです。実際、学ぶのは、「学ぶ人」の問題であって、学ぼうと思えば糸くずからだって、魚の頭からだって、石ころからだって無限に学ぶことはできます。しかしその機会に気がつくかどうか、気がつく自分でいることをキープできるか、ということが大事になってきます。

手術後、身体の自由がきかず、思ったように身体は動かず、特に楽器の演奏に関して辛い時期が続いています。ドイツでジャン・サスポータスさんと自閉症をテーマにしたダンスシアターをやっていて、自閉症では「こうやろうとしても、できない、あるいは、まったく逆のこととして現れてしまう」ことが頻繁にあることを知りました。思うようにできない私の演奏が「前よりよかったよ」と言われることもあるのです。その表現が「アール・ブリュ」として力を持つのかもしれない、と私自身の病気・手術から想像する視点を得ることが出来ました。

竜太郎さんは、人を思いやりる能力に特に秀でています。生きるということは、人を思いやり、思ってもらわないとならないんだよ、と深く分かっていて、教えてくれているように思えて来ました。彼と一緒にいるとそういうことに気がつきやすくなるのかもしれない、と思いました。人をそのように変えることはすばらしい才能ではないのか、と思うようになったのです。

一緒に舞台に立つとそのことがアッと言う間に分かるのです。ワークショップ・スタッフの大塚惇平さん(笙)が最近その機会を得て、なるほど腑に落ちました~!、と感激とともに語ってくれました。

他人を思いやる気持ちと、自分が遠慮することは全く違います。両方が十全に発揮できるのが竜太郎マジックとも言えます。ワークショップでよく話題になった「根を持つことと羽根を持つこと」を同時に可能にしているのです。

決して、ハンディキャップの方との触れあいを目的として立ち上げている企画ではありません。そこから普段、気がつきにくい多くのことに気づき、学び、共有し、さらに伝えていきたいのです。発見は一方通行では起こりません。自分の居場所を分かるヒントを得、物事の優先順位を間違えないことに役に立つと信じます。自分はどこから来て、どこにいるのか?何をしているのか?どこへ行くのか?あなたは誰?今はどんな時?

それが
いずるば・オープン・リハーサル
なのです。

ダンサー、ミュージシャン、美術家、詩人、書家、など表現をしている方、いつかしてみたいと思っている方、はもちろん、照明・衣装・写真・映像・スタッフをやっている方、目指している方、ともかく同じ空間にいてみたい方、どなたもOKです。(ただし、主旨に反する行為の方はお断りする場合があります。)

内容は特に決まっていません。回を重ねる内に自然に決まっていくものと思います。体験はしたい、でも、敷居が高く、なかなか一歩踏みだすことが出来ない人、人を巻き込んだら、「失敗できない」ので怖じ気づいてしまう人、機会を逃している人達、チャンスです。

上手く行かなかったら止めれば良いとか、いつまでも続く、と思うと引き締まりませんので、とりあえず12月までやってみようと思っています。

矢萩竜太郎と齋藤徹は参加することとします。

第1回 2月25日14:00~16:00 第2回 3月31日14:00~16:00 第3回 4月22日17:00~19:00
参加費:基本的に500円、ゲストなどによって違うことがあります。事前に告知いたします。とりあえず2月25日はワンコインです。