ジャンとの日々3

ジャンが東工大のインターナショナルハウスに引っ越し。東工大に、世界文明センターというスゴイ名前の施設があり、ロジャー・パルバースさんが仕切っている。http://www17.ocn.ne.jp/~h-uesugi/ ジャンさんはそこでの客員教授の3年目。 ロジャーさんは「戦メリ」の助監督をやったり、井上ひさしさんとコラボレーションをやったり、宮沢賢治の翻訳、英語教育などに大活躍の人。ユダヤ系でアメリカに生まれたが、ポーランド、フランス、日本、オーストラリアなどを旅して、アメリカ国籍を捨てて現在はオーストラリア人だ。そのあたりの話は「アメリカ人をやめた私ー視線は地平をこえて」(サイマル出版会)に詳しい。多彩な人生。

実は、今回私もお世話になってしまった。現在「Orbit ZERO」(今井和雄とのデュオCD)を制作中で、ライナーノートの英訳をジャンにチェックしてもらっていたら、「そうだ、ロジャーに聞いてみればいい」ということになり、メールを送ってもらうと、30分後に、全く違う、実にすんばらしい英語になって返ってきました。す、す、すごい。これでCDも箔が付いた?

桜満開の東工大キャンパスは地域の人にも開放されて春爛漫。

翌日は、街にでていろいろな用事をこなし、人と会う。

高島屋内のユザワヤへ。ポレポレ坐「ミモザの舟に乗って」公演で使う「あるもの」を25メートル仕入れる。(多くの女性客に混じり、でかい男二人が20分以上並んで買った。)これは、とっても楽しいことになりそうなもの。言いたいけど言えましぇん。本公演には、もうひとつ本邦初お披露目の傑作な仕掛けがあります。お楽しみに。

出口でplanBの音響スタッフ西原さんととすれ違う。13日に行われる沢井一恵さんコンサート用の弦の調達に走り回っているとのこと。グバイドゥーリナ、坂本龍一のコンチェルト。これも楽しみ。

銀座へ移動。松屋で開催されている旭川のクラフトワーク展
http://www.matsuya.com/ginza/art/index.html#04 (7階、遊びのギャラリー)

堀内亜理子さんを訪ねる。旭川モケラモケラでの「女達の一弦」のメンバーで、漆作家。ジャン宅にも彼女のお椀がある。そこでジャンはあらたに箸を求めた。
4月5日まで。

となりのITO-YAへ。久我通世展 二人三脚 旅のお土産話より 花と樹と女たちと
http://www.ito-ya.co.jp/store/ito-ya1_f8.html

大成さん経由で知り合った作家のリトグラフ展。ご夫婦で世界中を旅し、その中から選んで展示。通世さんもいらっしゃって、談笑。ジャンはアフリカものをとても気に入っていた。明るい色調がいつもココロを明るくしてくれます。4月11日まで。

恵比寿のNNへ移動。峰万里恵・高場将美のデュオ。いつもの暖かい、音楽愛と人間愛に満ちたお二人の空間は、忘れてしまったいろいろなものをホンワカと思い出させてくれます。いつものラテン音楽不良中高年がわんさか集まっています。ジャンと私を見つけると千恵の輪トリオの話などに花が咲きます。「わたしはね、ピアソラには、ジャンさんのようなソロダンスこそふさわしいと思っているんですよ」なんて、大変嬉しいコメントを聞けた。恐るべき「不良」達。

スペイン語はジャンにとっては第二の母語なので、厳選された歌達を、彼も充分に楽しんでいた。ヴァイオリンの喜多直毅さんも聴きにきていて、ジャン、高場さんをご紹介できた。こういう橋渡しは嬉しい限り。きっと先に繋がる。打ち上げで、ジャンと高場さん・峰さんがゆっくりと話が出来た。それは私がずっと願っていたことだった。↑写真

街を歩き回っていろいろな人に会い、ちょっと疲れ気味だったが、意気揚々と帰宅できた。良き人々と会い、作品・演奏に触れることは、人生で1番大事なことかもしれない。

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