the rest of my life

 

the rest of my life

残った時間で私にできる仕事は何?と考えると、FUKUSHIMA以来続けてきた「うたづくり」かと。

今年のドイツ滞在のメインはジャン・サスポータスとのタンツテアター「私の城」公演でした。ケルンとボンの間が3週間あり、セバスチャン・グラムス、ハラルド・キミック、喜多直毅とのOFF/STRINGカルテット初演ツアーなどを別にすると、ケルン公演後に一週間弱のoffがありました。

当初は、バール・フィリップス宅訪問、ベルリン滞在中のミッシェル・ドネダ訪問などを考えましたが、体調を考え、ジャン宅でリラックスすることにしました。

「よしっ!」とうたづくりを始めました。野村喜和夫・寶玉義彦・木村祐さん、それぞれ2作ずつ。市川洋子さん1作。がアッと言う間にできました。

今年2月にエアジンでお披露目をした三角みづ紀さん2作、薦田愛さん2作、そして渡辺洋さん1作を含めると12作になり、LIVE1回分は充分にあります。

そのお披露目がこのチラシです。

「真」の語源が「死」だと白川静さんが教えてくれています。いつもドキッとします。世の中で唯一変わらないものが「死」だという現実・知恵。

生まれたらすぐにロング・グッバイが始まっている。天寿にしても長いグッバイの過程。大病の後は、ますます現実味を増してきます。事故でなく、グッバイできることはありがたいこと。できるだけ順番は守りましょう。

術後の演奏で、演奏という行為が大いに自己(満足)に拠っていることを発見できました。それゆえに楽しく貴重な時間になり得ます。エンターテインであろうが、捧げ物であろうが、個人のなかで多くが完結していく気がします。

もう一つの仕事、うたづくりの一歩前進になりますよう。