昨日のキャンディLIVE(DUOwith今井和雄）。ただがむしゃらに弾く。還暦を過ぎた2人が何のあてもなく、何千時間を練習に・演奏に費やした末に、何のためでもなく、常人に理解されがたいであろう音を、何の取り繕いも、付加価値もなくただただ弾くだけ。身体に無理・負荷の掛かる奏法や呼吸法もやるので解放されるだけはありません。多分身体に良くないこともあるかもしれません。やる方も聴く方も。

でも、そんなことがあったって良いじゃないか？

高柳さん宅にあった私の若書きの楽譜(間違いだらけ）と再会。今井さんが持って来てくれました。主にピアソラです。1986年、嵐のようなブエノスアイレス体験を経て、はやる気持ちをとにもかくにも抑えられずに「Tetsu Plays Piazzolla」を録音する準備として書いたものでした。最初の目論見では、高柳さんも参加予定でしたが、健康上の理由で広木光一さんになり、吉野弘志さん、田辺義博さん、古澤良治郎さんがくわわり空中散歩館で録音、高場将美さんがライナーを書いてくれました。（上記に登場する多くがすでに物故）「健康上の理由」というフレーズも今、他人事ではありません。