初日開け、今日は楽日

最低気温がまだ氷点下です。
本日は晴れ渡って気持ちの良い初日開けの朝ですが、まだ5℃前後。

夜は6〜10回は小用で目覚め睡眠不足、足指2本ずつ(中央の2本)が変則的に浮腫みふらつきがち、ガスが溜まり何処で出せば良いのか歩き回ったりのマイナス面も乗り越えて、スタッフ・共演者の心温まる配慮の中で、無事に初日を終えることが出来ました。

本当にありがとうございました!奇跡です。すべては奇跡。

この舞台への音楽での実現・貢献、ジャンの振付・演出への尊重、友情への返礼、共演ダンサー・ミュージシャンが気持ちよくできているか、自閉症への拡がる関心などなどに集中しているので、病のことはほとんど蚊帳の外。しかし、リハ、本番以外の時間はなるべく横になって体力温存をしています。リハ会場・本番会場・どこへでも大体、車で10分という便利なブッパタールです。

ミュージシャン’・ダンサーの視点でずっと撮影してくださっている近藤正典監督に楽屋で撮られながら「これでわたしがあっちの方へ行ってしまったら、映像は貴重になり作品が評判になるでしょね。」などと言うと周囲が変な雰囲気になってしまいました。スミマセン。

私としてはキャンサーギフトのおかげでメメントモリがとても身近になっているため、気軽にも言えてしまう台詞なのですが、やはり、それは軽率。暖かく気遣ってくれる皆さまの気持ちを害してしまったことは誠に持って申し訳なく思い候。以後慎みます。(心の底のあたりでは、言うことはすべて遺言、やることはすべて最終だよ、と思っていたりします。)

借りた楽器なので、なかなか言うことを聞いてくれないし、弾きにくい調整になっているし、まず、筋力や瞬発力が衰えているので、早いトレモロなどは出来ませんし、音量も上がりません。でも音楽はそういうものでもないでしょう、と嘯きつつ、演奏しました。

昨年の再演でもあるし、リハーサルも盛り上がっていったので、中身に関しては問題は無いのですが、そもそも「安心」してしまうこと、「繰り返しに満足してしまう」、「ここぞと思ったところで表現過多」になってしまう慢心、その場限りの即興性が減ってしまうこと、段取りばかりで自分のコピーで済ませてしまうこと、など注意点はいくらでもあります。

舞台は生き物ですので、なるべく真っ白な状態で身を投げ出し、まるで初めて聞いた話しのように感じ、閃いてでてきた一つの音がダンサーを変えていきます。

そんな楽日にしましょう!