いよいよ初の自宅での点滴針抜きでした。
1時間に2.5mlという超低速で平均46時間かかる抗がん剤点滴で、自宅で各自の責任の下、針を抜くのです!
失敗を怖れてもしかた有りません。やるしかないのですから覚悟を決めます。家族全員でその時間がくるのを待ちます。平均より1時間ほど遅れて薬がほとんど無くなりました。
さてさて、まず手を洗い、薄いゴム手袋をします。そしてリンゲル液10ccの注射を用意、空気を抜き、管に差し込みかっちりと装着。ある程度の勢いで10ccを身体の中に挿入。(カテーテル内部の流れをスムーズにするため)。自分でやるのです。
静脈ポートから針を抜き、絆創膏でカバー。使用した全てのものを医療用廃棄物として厳重に管理、ビニール袋を2重にしてさらに適当なハコに入れて、次回病院で廃棄してもらう。
そのような作業を自宅でやるわけです。ハラハラドキドキです。夏休みの実験どころではありません。
家族中が緊張の中、なんとか成し遂げました。ほっ。一家中、妙に疲れました。
何回も何回も鏡をじっくりと角度を変えて見ながらの作業です。
痩せてしまった鎖骨や肋骨が痛々しく肌も張りがありません。歳を取ったな〜と思わざるを得ません。
生きながらえるのならば、世の中の役に立ちたし、骨と針。