夏の旅2

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夏の旅2
2:名古屋プレゼンチ

かつてジャズインラブリー、ドナリーと勤め上げて一宮にプレゼンチとして独立。私はソロやミッシェル・ドネダとのデュオで演奏しました。今はベルギーで野口整体をやっているコンピューター音楽のフィリップ・シャトランと会ったのも此処でした。そのプレゼンチが名古屋中心部に店舗を持ち1周年。その記念もあり、当店でのLIVE第一弾としてお祝いソロ。

ワインや音楽の造詣が深く、音楽・ワインを文化全体あるいは、人の生活(営み)として捉えたい、そしてそれを多くの人に伝えたい、分かち合いたいという熱い意思をもって日夜努力されています。確かに、ブッパタールで会ったフランス人ワイン商は、顧客と共にテーブルを囲むことが一番大事で、そのために一週間かけて料理をし、話題を集め、全員がテーブルに着くまで食べることも、飲むこともしませんでした。

プレゼンチ伊藤さんとは、遠い30年以上前に高柳昌行さんとデュオでラブリーでのLIVEの時に知り合い、何かにつけて応援して頂いています。

祖父母の関係もあって半世紀前の名古屋はよく知っていましたが、このごろは余り縁が無く、愛知芸術文化センターでの「ストーン・アウト」演奏、ジョエル・レアンドルを招いての「舟の岡、水の舞台」ジャン・サスポータス、久田舜一郎とのセッション、山崎広太とのコラボなどがあり、もっと随分昔にはライブハウスでジョン・ゾーンと豊住芳三郎さんとのオーネット・コールマン特集なんてのもありましたっけ。

犬山からは、あっと言う間に到着、ジョエルの時と同じホテルだったのでさまざま思い出しました。 プレゼンチに着くと広く美しい空間でワインの管理もうまく出来そうで嬉しいです。
一宮店は増殖を続けるワインでコントラバスが通れなくなりそうでした・・・

ジャズ系の音楽が浸透している様なので、「ジャンゴ」「黒いオルフェ」「グッバイポークパイハット」「バッハ1番」なども取り混ぜてオリジナルを中心に演奏。

無伴奏コントラバスソロというのは何と言っても今の世の中で稀な形式です。稀なのにはちゃんと理由があり、低い音だけの音楽というのは細心の注意をしないとなかなか鑑賞がむずかしいのです。低い音は音程感も捉えにくいので慣れていないとメロディとして認識できないことさえあるのです。またギターソロやピアノソロのように伴奏部分とメロディ部分を同時に弾くこともむずかしい為に、所謂「音楽」として成り立たせることさえむずかしいわけです。

そういう聴衆が、音楽鑑賞として集中力を欠いていることが演奏者にビンビンと伝わってくると奏者は焦ってしまって良いことは無いのですが、しかし、ここプレゼンチでは伊藤さんの影響でしょう、じっくりと聴いて頂きました。ありがたいことです。

あらゆる空間はそのオーナーに似た人が集うという法則が成り立っていました。

伊藤さん、1周年おめでとうございます!何年も続きますよう!

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