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一恵 4672387514_5cb08fa93e Schun, michel ccam 久田舜一郎 徹 spring road_29 sawai _MG_1653 _MG_1904 _MG_1918

 

 

10月6日、1つ目の用事は、午前中、台風の中、ドイツ文化センター(ゲーテインスティテュート)へ打ち合わせ。Double the double bass in Japan 2014の第10回 https://www.facebook.com/events/1469352673352887/?fref=ts
です。「打ち合わせ」という言葉自体は、雅楽や能楽から来ています。打ち物(打楽器)を打ってお互いの調子をはかり、ハーモニーを計るわけです。そのおかげで本番がうまく行くということでしょう。

この第十回はまさに能楽と邦楽の第一人者お二人の登場です。そして若き天才。こんな贅沢な顔合わせはありません。私の大いなる自慢のプログラムです。韓国伝統音楽での初録音が「神命」でした。金石出(シャーマンのドン)・安淑善(国楽のドン)・李光寿(農楽のドン)と私でした。本来シャーマンは被差別であり、国楽や農楽の人は、共演出来ません。しかし彼らはなんとしても金石出さんと共演したいのです。なんといっても伝統音楽のすべてはシャーマン音楽から来ていて、それを一番体現しているのが金石出さんだったのです。そこで私という変な日本人が来ているからという「言い訳」をもとにみんなが集まったのです。それも私の大いなる誇りです。そうです。私はもともとトラベシア(橋渡し)としてこの世にいるのでしょう。

伝統の世界ではトップの人はとても柔軟です。そして「異端」です。その意味での現代の代表でしょう。一恵さんは幼少の頃に宮城道雄氏に養女になってくれと頼まれたとのこと。ど真ん中の伝統であり、超弩級の異端でもあります。時々スティックで17絃を叩いたりします。それが面白がられて取り上げられたりもしますが、私の見るところでは、事情は違います。一恵さんは叩きたくはないのです。箏・17絃の素晴らしさや可能性を熟知しているため、良い音が何であるかはわかりきっています。叩きたくないけれど、叩くのだ、というダイナミックスがあるのです。それは、「即興」というなかで「叩く」ことをテクニックの一つ、引き出しの一つとしている奏者との最大の違いです。

久田舜一郎さんは、もうすぐに人間国宝になるのだそうです。もうすぐというのは、大きな声では言えませんが、上の方が亡くなったら、ということらしいです。国宝になってしまったらなかなか気軽に共演を頼めることも出来ないかも知れません。1音聴けば分かります。未聴のかた、是非に。グッドチャンスでしょう。

10月21日(火)18:30open / 19:00start
会場:ドイツ文化会館ホール
東京都港区赤坂7-5-56
出演:セバスチャン・グラムス(コントラバス)・齋藤徹(コントラバス)
沢井一恵(17絃)久田舜一郎(小鼓)喜多直毅(バイオリン)
料金:予約3,000円 / 当日3,500円
予約: Tel:03-3584-3201 Mail:info@tokyo.goethe.org
助成:ドイツ連邦共和国外務省
協力:東京ドイツ文化センター

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