Double the double bass in Japan 2014
第12回目
10月23日(木)
ポレポレ坐です。「徹の部屋」と冗談のようにつけたシリーズももう何年も続いています。さまざまなことがここで起こりました。わたしの音楽人生の中でこの場を得たことは本当に幸せなこととです。最初の1〜2年は、次々と共演者を替えましたが、段々と落ち着き、外国からの共演者も増えてきました。
今回は、「20年目のストーンアウト」と題しました。20年前に作曲した「Stone out」を編成を全く違うものにして新たな共演者と演奏します。オペリータ「うたをさがして」で奇跡の代演をした松本泰子さん、ストーンアウトを委嘱してくれた箏ヴォルテックスの丸田美紀さん、丸田さんの紹介で荒井実帆さん、そして尺八の黒田静鏡さんです。荒井実帆さんは庄﨑隆志さん(22日参加)と旧知の仲だったそうです。黒田静鏡さんは海童道・金石出を最大の目標としていると聞きました。私にとっても海童道・金石出さんは大きな指標です。黒田さんは、ノベンバーステップス(武満徹作)を聴いて人生が変わってしまい、尺八奏者になったそうです。一曲が人生を変えたのですね。
ポレポレ坐のフライヤーには次のように書きました。
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20年近く途切れていた韓国との関係が2年前、急に再開しました。ダンサーの南貞鎬さんとジャン・サスポータスさんがパリ時代に同じ先生に習っていたとのことで、南さんが「いずるば」のジャンさん気の道ワークショップに現れたのがきっかけでした。南さんとソウル・アヴィニオン・ルーマニアと共演(2カ所はジャンさんも一緒)。この7月にはソウルで姜垠一(ヘーグム)のコンサートに呼ばれました。しかし一番大きなものは昨年8月の「ユーラシアンエコーズ第2章」コンサートでした。(DVD化されています。)
そこで演奏したのが「STONE OUT」。20年前にKOTO VORTEXに委嘱され韓国伝統音楽の要素を使ったものです。ユーラシアンと名づけたのは、日韓・韓日関係で閉じないようにと言う願いでした。モロッコ生まれ・ユダヤ系フランス人ジャン・サスポータスの参加もその意味で有意義でした。
そして今回、越境を続ける「不可能」無きがごときドイツのベーシストセバスチャン・グラムス氏の来日公演に際し、この一連の流れも組み込みたいという願いから徹の部屋での開催に漕ぎ着けました。17絃の丸田美紀さんは委嘱者の一人。美紀さんに25弦箏の荒井実帆さんを紹介していただきました。オペリータ「うたをさがして」で奇跡の代役を果たしたくれた松本泰子さんが参加、尺八の黒田静鏡さんは「ノーベンバーステップス」を聴いて人生が変わってしまった若者です。海童道と金石出さんに最大の尊敬をもっているということで今回の企画にはまさにうってつけ。韓国でのコンチェルトの話も決まっているそうです。
彼らの生み出す今日版「stone out」に私は大きな大きな大きな興味と関心があります。
徹の部屋Vol.33「「20年目のストーンアウト!with セバスチャン・グラムス」
10月23日(木) 19:00open / 19:30start
会場:space&cafeポレポレ坐(http://za.polepoletimes.jp/)
東京都中野区東中野4-4-1-ポレポレ坐ビル1F
出演:セバスチャン・グラムス(コントラバス)・齋藤徹(コントラバス)
丸田美紀(箏・17絃)荒井美帆(箏・25絃)黒田静鏡(尺八)松本泰子(歌)
料金:予約3,500円 / 当日4,000円(ワンドリンク付)
予約:Tel:03-3227-1405(ポレポレタイムス社) Mail:event@polepoletimes.jp