ケプラセーーーーーールのレパートリー
「ケプラセーーーーーール」バンドネオンソロ 音を出さずにジャバラの開閉のみでの演奏 アンコールで「アディオス・ノニーノ」もソロ。フェデリコ編曲のソロもポレポレでやっていました。なんだったっけ?
トリオで「ダンサリン」「ノクトゥルナ」「スール」「チャカレーラ~カルナバリート(オペリータより)」「プレリュード(オペリータ)」「ラ・クンパルシータ」「ラスト・タンゴ・イン・パリ」「石と道」
withさとうじゅんこで「ウノ」「恋人なんかいなかった」「ユーカリタンゴ」「イパカライの想い出」「アルフォンシーナと海」「よみがえりの花が咲く」「忘却」 :松本泰子(歌・よみがえりの花がさく@ポレポレ坐)
「ウノ」と「恋人なんかいなかった」は12月20日の「感謝と希望のマイホームライブ」@並木恵宅で、恵さんからリクエストがあった曲です。じゅんこさん初タンゴでした。思えばその時は正常だった喉が急変したわけです。何が起こるか分からないですね。また、その時に知り合った人達がずいぶんとオペリータやケプラセーーーールにご来場頂きました。
「ユーカリタンゴ」はクルト・ワイル。ニッポン「タンゴ村」から距離を取るべく選択。じゅんこさんのツボだったようです。
「イパカライの想い出」パラグアイのグラアニの歌。カエターノ・ヴェローゾがベースとデュオをしていたりグラシエラ・スサーナが歌っていたりで知っていました。高場さんに教えて頂いたバージョン(マリア・テレサ・マルケス)はピアソラのチェロ奏者ホセ・ブラガードさんアレンジ。素朴なメロディは力強く、コンサートが終わった後にも一番耳に残ったものでした。ずっと人々の間で歌われた曲はどんなに才気溢れた新曲よりも強いのです。
「石と道」はユパンキのサンバ。
「よみがえりの花が咲く」はオペリータの最重要シーンでの曲。私は全く意識していませんでしたが、オリヴィエによると最初の旋律がモンクの「ラウンドミッドナイト」に似ているとのことでオリヴィエとの間では「ラウンドアバウトテツ」と言う名前でした。3つのパートから成り、2番目の歌とバイオリン、歌とバンドネオンのデュオはいつも痺れました。最後のパートの歌は個人的にはオペリータで一番好きなうたです。
(以下、FBのコメントに書いたもの)
すこし謎解きです。
静岡・横浜で炸裂した「イパカライ~」の唱和の由来は、なななんとサルバドール・ダリなのです。
歩くウィキペディアことオリヴィエ・マヌーリさんが教えてくれたサイトhttp://ubu.com/sound/dali.html#dali-speaks
で、ダリがBBCのアナウンサーに英語を教えるという爆笑ファイルがあり、ジャンも私も大いに気に入りました。ダリがその時取り上げたのが「バタフライ」と「コネチカット」。バタフライの発音は「イ」を高く大きくするというのがダリニアンの方法です。
それが大受けして、なにかにつけてこのやり方を模倣しては仲間受けしてニヤニヤしていました。「おいしい~」も「うれしい~」もそうやって発音しなければなりませんでした。
また、静岡のお寺では障がいを持つ人も聴衆にいて、盛んに声で参加していたので、その影響もあり、みんなで声を出し合いました。これは「うたを共有する」よりも根源的な「声を共有する」ことだったのです。私が「イパカライ~」とダリニアンで言うと、すかさずオリヴィエが聴衆を誘ったということだったのです。ハイ。
静岡のお寺からは事前に「できればラストタンゴ・イン・パリをやって欲しい」というリクエストがありました。ピアソラに依頼がきたけれどダメになり、ガトー・バルビエリに委嘱された映画音楽です。住職のリクエスト理由も知らずに直毅さんに譜面を用意してもらいました。このメンバーならどんな曲でも「私たちのタンゴ」にしてしまう自信がありました。映画の内容からもなぜリクエストしたのか判明しませんでした。
演奏後、住職の話があり、リクエストの理由はマーロン・ブランドに捧げたいということだったそうです。マーロン・ブランドは「ゴッド・ファーザー」と「ラスト・タンゴ・イン・パリ」という全く違う映画に出演。その後、アカデミー賞を総なめにした一方、自分の家族にさまざまな不幸がおこったとのこと。そして、住職自身がある著名俳優のご子息だそうで、人ごとでは無かったのでしょう。
このように、次々に演奏される曲や、MCなどもさまざま由来があるものなのです。ハイ。