オペリータ「うたをさがして」序章@キッドアイラックアートホール

 

オペリータ「うたをさがして」序章@キッドアイラックアートホール

 

我が妹、乾千恵作オペリータ「うたをさがして」の序がジャン・サスポータスツアーの最終日、キッドアイラックアートホールで行われます。

 

千恵さんは岩波書店から「七つのピアソラ」という画文集を出しているくらいのピアソラフリークです。単なる音楽ファンを越えて、生きるための元としているのです。私と高場将美さんと千恵さんで「タンゴ三兄弟」と言っています。

 

お察しの通りピアソラのオペリータ「ブエノスアイレスのマリア」がきっと千恵さんの頭にあったことでしょう。そして千恵さんのアイドルの一人アメリータ・バルタールさん(オペリータ初演の時の歌姫)が今年、小松亮太さんの企画で日本で「ブエノスアイレスのマリア」をやるそうで、千恵さん興奮しております。

 

この脚本をかなり悪い体調の中書き上げて送ってきました。これには答えねばヒトとして生きていけませんので、主に夜更けと早朝に新曲7曲を書き、昨日さとうじゅんこ・喜多直毅さんとリハーサルを無事に終えました。

 

千恵・作家先生のご希望では、さとうじゅんこ・喜多直毅・齋藤徹にバンドネオンのオリヴィエ・マヌーリを加え、ジャン・サスポータスにダンスを、ということなので、来年1月を目標にしております。オリヴィエは高名な現代音楽作曲家フィリップ・マヌーリの兄弟でもあります。「七つのピアソラ」出版記念でジャン・オリヴィエ・徹でトリオを結成してツアーをしました。忘れがたきツアーでした。

 

ジャンさんが来日(帰国?)している時に何回か演奏をして練り上げていき、オリヴィエを迎えて1月のツアーをしようという試みです。千恵さんサポーターのご高名な方々も応援してくださっています。きっとうまく行きます。行くに決まっています。行かねばならないのです。

 

311以降の日本で何かを表現しようとすると311は避けることが出来ません。千恵さんは関西在住なので阪神・淡路大震災の記憶もあるでしょう。脚本には、フクシマFUKUSHIMAを思わせるシーンが出てきます。当然でしょう。

 

私の苦心は、そこでもありました。南相馬から避難してきた妊婦さんたち、新生児の集まった避難所で演奏した時の私の戸惑い経験は深く心に突き刺さっています。「いま」「ここで」「わたし」はいったいなにができるのか、ということがその場で答えを出さねばならなかったのです。それ以降、あの場所で演奏できるものでなければ成らない、と言うのがわたしの掟になっています。

 

その時の経験から「うたをさがして」トリオのCD発表まで進みました。残念ながら世間ではなかなか評価されていませんが私にとっては宝のようなCDです。そのグループの名前を千恵さんがオペリータにつかってくれたのも、偶然ではありますまい。

 

新曲は「序」「子守唄」「石のように」「旅人の歌1」「旅人の歌2」「夕影させば」「よみがえりの花が咲く」です。これに千恵さんと私の共作した「夕暮れのかぞえうた」「星がまたたく」「舟唄」「ひかりしづけき」を加えます。

 

2月のジャンさんツアーの中では特別な会になります。すばらしい千秋楽ができることを願ってやみません。

 

2/28日(木) 「羊の歌vol.5 オペリータへの序章」

♦会場:「キッドアイラックアートホール」( 世田谷区松原2-43-11)http://www.kidailack.co.jp

♦出演:Jean Sasportes +うたをさがしてトリオ(齋藤徹(コントラバス)+喜多直毅(ヴァイオリン)+さとうじゅんこ(歌)

♦時間:19:00open/19:30start

♦料金:予約3,000円 / 当日3,500円

♦予約先:TEL:03-3322-5564 / FAX: 03-3322-5676 Mail:メールはHP内よりできます。

 

 

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