あいかわらずのんきな演奏家で、やっとこの5日間の詳細を知りました。ブッパタール、ミュンスター、エッセン、ケルン、ハーゲン、アーヘン、ボクムなどの街(最大距離が100キロ未満)のインプロ組織が協働して予算を組み、プログラムを組み、各街を移動しながら演奏を続ける小さなフェスティバルのようなプロジェクト「soundtrips」なのでした。
最初の段階では、私はブッパタールのみでロル・コックスウェルさんのコンサートのゲストでしたが、彼が病気になってしまったので、ジョン・ブッチャーさんに替わり、その間、私がドイツに居ることが出来るならということ全回参加することになったのでした。
http://soundtrips-nrw.de/programm.html
さまざまなミュージシャンが各回参加するのも合点がいきました。すなわち、今回参加のミュージシャンとは、協働している各街のアソシエーションの責任者がほとんどのようでした。
本日はエッセン。世界中から多くのダンサーが学びに来る有名なダンススクールがあります。ピナさんもここで習ったとか。「Looking for KENJI」に参加してくれた皆藤ちかこさんもここ出身。日本人の学生さんも多く学んでいるそうです。
エッセンとブッパタール間の移動はなかなか難しく、ジャンさんの運転に頼るしかなく、この日もお願いしました。ジャンさんは、月曜日デュッセルドルフでクラスがあるので一緒に出かけ、クラスの間は、ちか子さんにデュッセルドルフを案内してもらい、終了後エッセンに向かいました。
今日のヴェニューはゲーテ・バンカー。バンカーというのは、防空壕のような建物。エッセンは第二次大戦の時、かなりの被害を受けた街とのことで、こういう建物が残っているのでしょうか。70㎝以上はあると思われる壁と敷居に囲まれた強固な建築は現在もまったく牢固。もちろん窓は無く、換気も悪いのですが、こういうところにオルタナティブな空間を維持しているわけです。ちょっとパンクな照明(ミラーボールあり)、タバコの煙、大量のビール、一癖も二癖もあるような聴衆。
本日はPaul Hubweber(tb), Martin Blume (打楽器)さんが参加。2人とも優れた演奏家でした。第一部、ジョンさんソロ、徹・パウル・マルチントリオ、第二部ジョン・徹デュオ、全員、という編成。
建物が建物なので、サックスの音などは廊下を突き抜けて行くのが見えるようでした。その分、打楽器も響きます。あまり鳴らないベースの私は結構苦労しますが、当然、アコースティックでやりました。
パウルさんもマルチンさんも私とのトリオをことのほか喜んでくれています。嬉しいものです。個人的に私は、ジョンさんとのデュオを大変楽しみました。振り幅の大きな、変化に富む演奏で、聴衆の反応も一番だったとのこと。あと3日も楽しみです。
大阪で「ダンス禁止」という話がメールで来ました。冗談では無いそうです。肩が動いただけで踊ったと見なされ、閉店においこまれるとか・・・「ええじゃないか」で対抗するしか無い?
ヨーロッパでこんなに伸びやかな毎日を過ごしていて良いのかしらん?