Bassically Speaking無事デビュー果たしました。ふーっ。
なにしろ24歳年下と27歳年下です。「どう考えても一代でできないことが山ほどある。なんとか、若い世代に伝えたい」と最近特に思っています。その実践の1つがこれ。吸収力ダントツの瀬尾高志に、9歳からコントラバスのエリート教育を受けてきたパール・アレキサンダー。伝えるにはとてもふさわしい。というか、よく私に興味を持っていてくれます。ありがとう。当日の演奏もとてもよかったです。
演奏する曲も自ずと方向性が現れます。即興的な演奏にしても決めごとをしたりします。これは、ふだん即興演奏をするときには、避ける方法です。ハーモニックスを多用したり、イレギュラーチューニングをしたり、ビートをあからさまに出したり、歌謡性を強調、歌まで歌わせたり、ベースアンサンブルだけでもスケールの大きな音楽ができることを示したくて「タンゴ・エクリプス」全三楽章をやったり・・・
http://www.youtube.com/watch?v=QNMVsqR1Rb4
に第三楽章5拍子のタンゴがアップされています。
ストロングジャズの切った貼ったの勝負の現場が多い高志さんは、どうしても気がつくと強く弾いています。音量の小さなコントラバスがドラムスやピアノ、サックスなどに毎日対抗しようとしているとそうなるでしょう。(おかげで彼の楽器は普通の奏者の何倍もの音を毎日だしているので、良く鳴っています。)その彼には、小さな音でも大丈夫という安心感を持ってもらい、「伴奏」の尽きないおもしろさを感じてもらうと良い時期かもしれません。伴奏はフロントが良い演奏ができるように補佐するという次元から、さらに先をめざし、フロントに「自分の演奏をさせてしまう」ところまで行きましょう。あなたの歳では、私は今のあなたの半分も弾けませんでした。ホントです。
パール・アレキサンダーさんの受けた教育はシステマティックに大変充実したものでした。彼女がもし彼女の望みの「即興演奏」を続けるとしたら、その成功した教育の成果を客観視できるかどうかがカギでしょう。気がつくと強くかけてしまうヴィブラート、マシーンのように自動的に譜面を音化していく習性、その弦は、松脂は、弓は本当に自分の目指す音に適しているか?やっと手に入れたテクニックを捨てられるか?・・・といちいち検証していくことになるでしょう。
そういうことを私はじっと観ようと思います。
エアジンには30年出演しています。入院中抜け出して演奏したことが2回。梅本さんに披露宴で結婚行進曲を吹いてもらったり、プロムナードでの数々の想い出、お世話になっています。いつになっても恩返しできない状態です。この日も、書くことが憚られるほどの聴衆の少なさ。申し訳ないっす。
このトリオで12月11日エアジン、12日アケタとあと2回演奏があります。どうぞよろしく。
そうそう、前回書いた「磨く」ことの問い合わせが少しありました。
私の使ったのは「特殊還元性・電解アルカリイオン洗浄水・イオンウォーター ion Water 200ml IW01200」マイクロソリューション 社製です。説明文に曰く「なぜ水なのに汚れが落ちるのか?”ion Water #01″ は水本来が備えている機能を高める事で、強力な洗浄力を引き出します。水分子の塊を細かくする事で浸透力を高め、イオンと酵素の力で強力に汚れを落とします。」
オーディオ評論家の江川三郎さんがかつて「超極細繊維の布(トレシーなど)で楽器を拭くことが劇的に音を良くする」と言っていたのを思い出します。多分新しい楽器の場合はそうだったのでしょう。100年経っているような古い楽器の場合はまず、水拭きが必要だったということでしょう。
江川さんはコントラバスの音の再生がオーディオにとってカギになると言って、オーディオルームにコントラバスを置いていたようです。彼が考案した楽器用ボードは、チェロやコントラバスにとって素晴らしく、私もモニターをしました。(SUN STAGEと言っていました。今はないようです。)ロストロポービッチは持って帰ったと言います。この床を採用している音楽ホールがいくつもできました。また、今なら常識化した、AC電源の極性を合わせることで音が良くなるということも、ケーブルで音が変わるということも江川さんが初めて提唱したことです。
面白い音源を何枚も紹介してくれた長岡鉄男さんもそうですが、音楽を本気で愛していたオーディオ評論家は本当に貴重です。ふたりとも高価なだけのハイエンドオーディオを嫌っていました。オーディオを甘く見てはいけませんね。長岡さんも私のソロ録音(TOKIO TANGO)を気に入ってくれて自宅オーディオルーム「方舟」に招待してくれました。良い想い出です。
追記:http://plaza.rakuten.co.jp/anabiosisofjazz/diary/201011170000/
に関連記事があります。