鶴屋弓弦堂とザッパ

いつも私のコントラバスへの目を開いてくれている鶴屋弓弦堂を訪ねる。弓の毛替え三本。ここの弓の毛替えは世界一の品質と安さです。ホント。

同い年の気楽さ、いつも絶品ワインをいただきながら与太話に花が咲きます。彼のアイドルはフランク・ザッパ。私はロックの洗礼を受けていないので、ロックに関しては完全無垢なるシロートで、ザッパも彼を通して初めて聴いた次第。

>遺作となった「イエローシャーク」はドイツの現代音楽凄腕集団「アンサンブル・モデルン」とのライブ。完全な「現代音楽」。一方、映像で観たスティーブ・アレン・ショー(アメリカのテレビ番組)で、(おそらく)デビュー前のザッパが出演している。そこでは「自転車」演奏家として、完璧にバラエティショーの物笑いのタネとしての扱い。しかしザッパは至極真面目に自転車を演奏している。今どきの「即興演奏家」がよくやっている方法。

ピエール・ブーレーズやケント・ナガノが彼の作品を演奏しているし、バンドの頂点を極めた時期には、ストラビンスキーやバルトークを超速で演奏したりもしている。ノイジーなフリーインプロビゼーションを突然やったり、演劇仕立てにしたり、エリック・ドルフィーの追悼曲をやったり、彼の守備範囲はおそろしく広く深い。

ロックスターになったのも「確信犯」だったのだろうか。満員の会場で「登録して選挙に行け!」とアジる。実際、政治家になる意志もあったようだ。ジルベルト・ジルが文化大臣になったずっとずっと前。

気がつくと彼が亡くなった歳を、二人共過ぎている。あんぐり。

私には確信犯を企てる余裕も才能も戦略もありはしない。

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