ジャン一家を何カ所か東京案内した。ちょうど「華やか」な催しが2つあったので、普段私の行かない東京を案内できた。
東京オペラシティ・武満メモリアルホールでの沢井一恵箏コンチェルト。
グバイドゥーリナと坂本龍一のコンチェルト、プロコフィエフの3曲。自宅から歩いて15分くらいの距離だが、ほとんど行ったことがない。となりの新国立劇場でのダンス公演で1回演奏しただけ。
とても華やかな会。1500以上の満員の客席がとても豪華。有名人がたくさん。グバイドゥーリナさんは沢井さん宅にしばらく逗留していたので、箏の情報、一恵さんの情報を多く、深く持っている。ソ連時代には思うような作曲が許されずに即興演奏をしていたという。そういう人生がよく出ていて、ソリストの即興性を活かしたあっという間の30分。
コップを使った部分は、箏のための前作からのアイディア。その初演の直前に一緒にヨーロッパツアーをしていて、いろいろなコップを試していたのを思い出す。そしてその初演の時に最後の一音でコップが割れる、という一恵さんらしい超常現象があったっけ。
プロコフィエフは、指揮者とオケの得意とするものを張り切って東京でやりました、という感じ。私には派手すぎて、ほとんど笑いそうになってしまいました・・・失礼。坂本龍一コンチェルトは一恵さんが委嘱。映画音楽のよう。映画やダンスの音楽は、どこか「足りない」方がうまく作用すること多いですが、ちょうどそういう感じ。何で補っていけばいいのか戸惑ってしまった。
ホール内に入れないナエル君は、ロビーでは主役。「キャー、カワイイ〜!」という歓声が聞こえると必ずそこに王子がいた。
小林裕児さん新作を観に新国立美術館へ。ここもまだ2回目。広くて豪華。新作は、最近の朱色中心から打って変わって緑色中心。遠近法を直接採用するという趣向も初めて。緑の主体は葉っぱ。何千枚も描いてある。地下鉄も調理道具も、どこから着想を得ているのかを知っているのでとても身近に感じられる。
ナエル王子の洋服がまるで絵からでてきた感じ。ジャンも大変気に入ってダンスのインスピレーションを得たよう。
同会場での清宮質文さんの木版画特別展示が、忘れていたものを思い出すような、とても胸キュンで大変ありがたく感じながら会場を後にすることができた。
この巨大な美術館で大規模な公募展がいくつもいくつも行われている。日本て美術大国?