デラックスな夜

寒い寒い中、BLANCプロジェクト公演終了しました。

スーパーデラックスの優秀なスタッフのおかげさまもあり、彼らの初期の目標は達せられたようです。ヴィデオの映写の仕方、演奏家の配置、譜面を見る明かりなど随分心配していました。彼らの満足げな顔で私も救われます。演奏も大変満足ということで、単純に嬉しいです。

何日も一緒にいると、だんだんと会話の内容が、特殊でありながら普遍なところまで行くようになります。さあそろそろと言うところで、やっぱりサヨナラです。実現できなかったジュネーブでの5週間というのが、ますます残念になります。ジャックも「銀行を襲ってでも」実現したかったと本当に残念そうです。

アジアのシャーマンの話の時などに、「そういえば私が小さかった頃、スイスの山奥にもシャーマンが居てね・・・」と、ジャックもいろいろな記憶を引き出していました。ヨーロッパ人でもキリスト教以前の記憶はあるのではないか、その領域で私たちと共有できるものってなんだろう?などは興味あるトピックです。

現代音楽からの即興へのアプローチは、日本ではあまり馴染みがないので、もっともっと音とともに語られる方が良いと思いますが、評論家や音楽ライター、演奏家はほとんどご来場いただけませんでした。というか、全体的にはなはだ寂しい客席でした。残念。

例えば、クラリネットとヴォイスのイザベルさんは、アンサンブル・アンテルコンテンポランなどでの経験もあり、指ならしの時にストラビンスキーのソロなどを本当に上手に、美音で、暗譜でさらっとやってます。しかし本番では決してそう言う音は出さず、「変な」「汚い」音ばかり出します。第2部の完全即興の時、クリスチャンはプラスティックの椅子を床に擦る音、持ち上げてのジェスチャーに徹していました。イザベルもそういう「雑音」を楽器や声を使って出し続けるのです。

このあたりのことは、音楽の歴史、発展、「前衛」という点からじっくり話してみたいです。また音楽と大衆性、音楽とエンターテインなど根本的なことも話してみたかった。

本日、イザベルとジャックは京都へ、クリスチャンはループラインでソロ(23日)、アレキサンダー夫妻とルーちゃんは金沢へ、それぞれ移動です。またそれぞれの「日本」を感じることでしょう。

ほんの一部が実現できた今回のプロジェクトですが有意義でした。先へ繋がる課題、話したいこと、試したいことは広がっています。いつか、どこかで。

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