西方へのツアー その1

美術とお寺と千恵の輪のツアーから帰りました。

気がつくと、私の回りは美術関係・お寺関係・ダンス関係の割合が本当に多い。それに重なるように千恵の輪がふくらんで行くという感じです。

初日、まず能登川図書館でのソロでした。千恵の輪の中心に近い才津原哲弘さんが立ち上げから関わった「伝説」の図書館です。(http://www.town.notogawa.shiga.jp/toshokan/default.html  http://www.mnet.ne.jp/~dice/libmzk/saituhara.html http://www.mnet.ne.jp/~dice/observe/notogawa/index.htmなど参照。)「自殺したくなったら図書館へいらっしゃい」というコトバが象徴するように、普通の図書館ではありません。図書館のファンも多く、休日には遠方から車で来て一日ブラブラする人もいらっしゃるとのことです。

ここで茗荷恭介さん(http://www.geocities.jp/studiolibra/)が鉄の造形展を三回連続でやっていて、その三回目のゲストとして呼ばれました。茗荷さんも千恵の輪で知り合った美術作家ですが、なんと若い頃、アメリカで出会ったミルフォード・グレーブス(打楽器)に感銘を受けて、帰国後、ミュージシャンの招聘もやっていた時期があると言います。

茗荷さんの個展ですが、乾千恵さんの新作を含む絵画、中野亘さんの陶の作品も特別出品されています。(中野さんは楽器も作り音楽もやるという話、いつか聴きたいです。)そう言う自由さもこの図書館にはあります。

図書館の前で乾千恵・文子さんに再会。7月末に暑い由布院で会って、千恵さんはインドネシアへ、私は北海道・メキシコへ行き、三ヶ月後に能登川で再会したわけです。すぐにスタッフ交えて打ち合わせ。館に入ると普通の図書館とは違う雰囲気がします。コンサートには入りきらないほどのお客様が来場されるということで、視聴覚室だけで演奏することになりました。(移動しながらと言う案は却下)。

千恵さん作詞、私作曲の「夕暮れの数え歌」「星がまたたく」を全員で歌うという案もあり、楽譜・音サンプルなどをお送りしていたのを、図書館スタッフが朝・夕に練習してくれていたと言う話なのでこれは実行決定。千恵の輪トリオツアー最終回の映像(とくにアンコールのジャンと千恵さんのデュエット)も上映しようということに。(メディアと機材の相性が悪く、残念ながら失敗)

図書館内の銀のしずく文庫には知里幸恵さんのアイヌユーカラの原稿コピーも有るということ。それも市民の寄贈だそうです。またこのアイヌ神謡集は、ル・クレジオによってフランス語に訳されているとのこと。また砂澤ビッキさんの「樹華」のレプリカも造ったことがあるなど、いろいろなことが繋がっていくので目がくらみそうになります。実は今回、私は「樹華」のヤナギを持ってきて、それを使って演奏もしました。

1 時間くらいソロをした後、歌というとなんだか急すぎると思ったので急遽、ワークショップでよくやる春日大社若宮宮のお祭りの声の出し方(警しつ)をみんなでやってみることに。120人以上でこれをやったことはなかったのですが、皆さん楽しんでくれたようで時々素晴らしい空間になりました。「星がまたたく」は、モケラの助言で音を少し下げてモケラバージョンとして演奏。千恵さんは初めてこの歌が歌われるのを聴き、親指を突き出してOKサイン。よかった。岡部伊都子さんが亡くなる直前にこの「コトバ」がやってきたという逸話も皆さんに伝え、全員で追悼という形になりました。

あたたかな聴衆です。才津原さん・千恵さんの影響が染み渡っているようでした。

あっと言う間に終わり、彦根の西覚寺で投宿することに。千恵の輪トリオ「七つのピアソラ」をやった想い出のお寺。ストーブを付け、住職高原さんご夫妻、茗荷さん、中野さんとおでんをグツグツ。季節感がぐらつく。just accept。眠れそうな気がする。

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