ピアソラ本とガンディーニさんふたたび

この機会に、ピアソラのことをよりよく知らねばと思い、「ピアソラ その生涯と音楽」マリア・スサーナ・アッシ、サイモン・コリアー著(アルファ・ベータ社)を購入。情報量の多い本です。厚い本なのでまだまだ読了していません。誰がこう言っていたという種類のものが多いのが気になります。言ったときの状況によって同じコトバでも全く違う意味だったりすることは日常で良くあります。愛情に裏打ちされている悪口と本当の悪口は文字にすると同じだったりします。本を書くくらいに興味を持ってしまった人には、すべてが情報の一つとして取り扱われ、面白さが優先されてしまう。

まあ、悪口はその位にして、このブログで書いた3−3−2のリズムとミロンガの関係、ブラジルでのピアソラなどが書かれていて面白いです。最後にパリで倒れる前に、レコード店でオリヴィエ・マヌーリさんと出会っていることも書いてあります。来週、本人に聞いてみます。

ヘラルド・ガンディーニさんのことも面白く読みました。キチョ・ディアス、ハイメ・ゴーシスなどなどピアソラ楽団には多くの巨匠演奏家が居ましたが、音楽家としての大きさでガンディーニさんほどピアソラと拮抗していた人はいなかったのではないでしょうか。まだピアソラが元気な時に出会って長期間一緒にいたらピアソラ自身もタンゴの風景も随分変わっていたのではないかと思います。その日で解散という時の演奏でガンディーニさんはベートーベンの「告別」を差し挟んで演奏し、ピアソラはそれに気がつかなかったという前掲書のエピソードは印象的でした。

http://jp.youtube.com/watch?v=KidgvnHll9kにはガンディーニさんピアノソロで「ラ・クンパルシータ」があります。こんなクンパルシータは聴いたことがありません。フェルナンド・ソラナス監督の映画「タンゴ ガルデルの亡命」「スール」ではピアソラが主要な音楽を担当していましたが、ピアソラ亡き後は同監督の映画はガンディーニさんが担当しているようです。(3本あるようです。)女性歌手ネリ・サポリティさんとのデュオではタンゴを楽しそうにフツーにしかも巨匠の音でやっています。 1999年コロン劇場でロックスター/フィト・パエスの音楽を担当(アレンジと指揮)したYouTubeもありました。一体どういう人なのでしょう?興味があります。

写真は京都公演の案内ハガキです。京都は桜が満開でしょうか。

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