It's been hard days. その1

あまりに更新がない、と苦情が身内からきました。
国内のツアー・ライブ・ブッキングというものは、かくも時間・気持ちを使うのです。と言う言い訳しかありません。(その意味では海外ツアーは本当に楽です。)ジャンさんとのツアーのチラシデザイナー、名古屋・京都・浅草の主催者とのミーティングを次々行いました。

セッションハウスで行うことが多いので、帰りにはお疲れ様の生ビールを一杯キャナル・カフェでいただくのが楽しみになりました。飯田橋駅の神楽坂口の水際にカフェがあり、水を見ながら生ビールが飲めます。鯉や亀、鳥たちの思いもよらぬ行動を見ながら、ぼんやり夕日と水面の変化を楽しめます。ここで知り合いのフランス人にあいました。非日本人の割合が高いオープンカフェです。

東京のこの季節、130歳の彼女(愛器、バール)はなかなか機嫌が悪く、あちこちノイズがします。決して苦情ではなく、大変だよね、と声をかけて、楽器屋さんに無理を言って応急処置をして、博多へ行きました。(ベーシスト達にお知らせ。いま、コントラバスを国内便で運ぶには、JALが良いです。ホント。)

好きな街、博多。一年に一回はここの空気を吸いたい。例えば京都・大阪から瀬戸内海を通って行くと、大阪・神戸・姫路・岡山・倉敷・福山・広島・岩国と関西の気分が薄まりながらも関西の気分。それが関門海峡を越えると全く違う空気になります。関西の空気も大好きなものです(ウソを嫌うブルース感、アジアの空気、東京が下品に見える洗練さの感じ)が、九州の空気は別な意味で好き。祖父が長崎であることも関係しているでしょう。

ギャラリーの森田社長が迎えにきてくれる。道すがら、共通の知り合いの画家の話に花が咲く。ギャラリーでは二人の若き女性が「お帰りなさい」と迎えてくれる。私のホームページ製作・管理およびTravessiaレーベルのデザインをやってくれている二人。外見がモンゴル人・シマンチュに似ているということでモン・シマと呼ぶことがあります。

それぞれみんなが仕事をしている間、ギャラリーでゆっくり音をだします。こうやってゆっくり音を出すことが、なんと久しぶりか。このギャラリーで扱う作家たちは、とても厳選されているので、空間が汚れていません。音を出すとすぐに分かります。つい最近まで田上允克展をやっていた残り香があります。

仕事が終わるのを待って、みんなで会食。ミッシェル・ドネダもバール・フィリップスもザイ・クーニンも、久田舜一郎も、チョン・チュルギも、工藤丈輝も、ここで一緒でした。いろいろな思い出と、極上の魚達も相まって楽しい時間でした。印刷情報にミスがあった何千枚かのチラシを聴衆と一緒に破ったり、アジア美術館のオープニングをやったり、初めて来てからもう15年。お互いいろいろありました。まあ、こうやって同じ仕事をしながら会えるのはいまどきは貴重なのでしょうか。

明日から怒濤の予定が待ってますが、明日のために焼酎を控えることなど、失礼になり、できるものではない。不思議なことに、こういうときは、翌日に残らないのです。(つづく)

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