2006.04.05 Wednesday

プロトとラバト

超過重量に新たな情報が手に入りました。先にBlogで言った1ユニット16400円というのは、南北米大陸間との話。ヨーロッパ・アジアは従量制なので、超過重量1kgに対して、ノーマル運賃(これをちゃんと買っている人っているのかしらん?)の1.5%。預ける荷物との合計で超過を計算できるのですが、預ける荷物の制限も南北米大陸間は32kg以下(いろいろな条件がありますが)に対して、ヨーロッパ・アジア間は20kg以下なのです。めんどうなことこの上ないです。しかも、現実は担当のスタッフによってすべて決められてしまいます。もっとイヤ~な感じなのは、航空会社のお偉いさんを知っていれば「お咎め無しで関所通過」なんてこともあると聞きます。みなさん、負けずにがんばりましょう。

バリーガイさん、デヴィッドゲージさんはトラベルベースを作ったし、カーボンファイバーのベースも幾つかできています。フライトケースをカーボンファイバー化することもボチボチ始まっていますが、いまのところかなり高価。世界各都市にベーシスト管理の下で信頼できるレンタル制度の確立も希望です。一番望ましいのは世界中のベーシストがまとまって航空会社と交渉して基準を作ることでしょうか。いずれにせよ先は長そう。

気を取りなおしてハワイイ報告続き

こう言うときはこの人に登場してもらいましょう。誰が呼んだか知らないが「いかがわしさはハワイ1、 黄昏のハワイアンシンガー グレン・タカヤマ 歌うは、“ダイアモンドヘッドの夜は更けて、雨はわたしの涙なのよ!”」

プロトとラバトのコンサートの模様を報告します。

場所はホノルル・アートアカデミー内のドリス・デュークシアター
3/21はフランク・プロトリサイタル
まず、マウイの作曲家ロバート・ポロック作曲 “Earth”  ビブラフォン・ベース・ソプラノのトリオ作品。ベースはホノルルフィルの首席。確実ないい音をしている。楽器をよく見ると、デヴィッドゲージのリアリスト(ピックアップ)が装着してある。こういう人もアンプを使う、例えばJazzを日常的にやっているのだろうか。曲はKandinskyの詩!を使っている短い曲だった。

さてプロトさん登場。
まずlessons for solo double bassという自作品。David Walterに捧げたもの。(プロトの先生)楽しかったレッスンの模様を編み込んでいる。WalterさんZimmermanさんの次の世代がプロト、ラバト、ツレッキー、バールになるわけですね。
つづいてDuo No2 for Violin and Double Bass 世界初演 4楽章構成。ヴァイオリンはDarel Starkさん。なかなか凝った曲だ。
一部の最後はMingus-Live in the Underworld とOde to a Giant  チャールス・ミンガスとディジー・ガレスピーに捧げられている。ODEの方はISBのソロ課題曲になった。Mingusの方は俳優であるフミ子の弟サム・ウェリントンが客席の後ろから「ミンガ~~~ス」と叫びながら登場、以後のナレーションを担当する。会場がなにやら活気づく。

第二部はハワイ在住のグラミー受賞ギタリスト ジェフ・ピーターソンとのジャズデュオ。エリントンのカムサンデイ、マイロマンス、オールブルース、おなじみのスタンダードを肩に力が全く入らないリラックスしたまま進む。ジャズは本当にアメリカの伝統なんだな~。プロトさんは演奏家というよりは作曲家なのだろう。大向こうをうならせるような演奏はラバトさんにやらせて、自分は自分の時間の中で飄々と暮らしているという感じ。

3/22は同会場・同時刻からラバトさんのリサイタル。彼には花があるし、festivalの主役だけにお客様の数と期待が違った。二年前は日本の王様レコードでジャズスタンダード集を録音したばかりだったのでジャズばかり演奏した。彼をよく知る、とくに演奏家同士の間ではあまり評判がよくなかった。なぜなら自作やプロト作品を演奏するラバトさんのよさを知っているからだ。

Poucha-Dass, Reitba, Equationとおなじみのラバト節全開でスタート。プログラムには次がお得意のヴィヴァルディ ヴァイオリンコンチェルトからのアダージオになっていたが、やらなかった。ロバート・ポロックのヴィヴァルディ伴奏を聴いてみたかったな。ロバートはこの日のために新曲を用意していたのだが、二人の間の意見があわなかったようで、延期。よくあることらしい。

La Guerre et la Paix, Chasse a Cour, Iberique Peninsulaireと自作が続く。拍手もだんだん熱狂的になる。この日一番の大曲Paganini Variation(プロトとの共作)、唯一楽譜を見ながらの演奏だったが、ミスもなく超絶技巧を見事に弾ききった。ロバートの伴奏も見事。

そのあと、Le Cri, Le Mi dans le Milleと自作を弾き、引っ込もうにもスタンディングオベーションの連続でアンコール、アンコール。最後にはポール・エリスンも出ていってデュオでラバトメソッドの典型的な曲を急速ユニゾンで弾きたおした。恐るべき75歳。前述のラボリーエンドピンも一番有効に使っていたように見えた。

キモのサーフショップでオフを楽しむグレン・タカヤマさん?↓

集合写真を撮るというのでぞろぞろ出てきました。赤いシャツのラバトさんの右隣、ベースが地面に埋まっているように見えるのが、デヴィッドゲージのトラベルベース↓

ラボリーエンドピンの付け方↓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です