日々新し

 

この所、5回(20時間)におよぶインタビューを受けました。昔のことを思い出して話したり、いま考えていることを話したりすると、あんまり変わっていないなぁというのが実感でした。

インタビュアーはともかく「バトン」を受け渡すために、良い映像で良い音で私のインタビューを残しておきたい、ということを強調していました。4月の帰国時にも続きをやるとのこと。

まあ私の現状がこうなので生きている内に聞いておこうというのが実情でしょう。自然です。良いんです。気にしませんよ〜。というか、こんな私に興味を持っていただいて感謝しなければなりませぬ。

かつての映像を観る機会にもなりました。やっぱり、スピードがあり、テクニックがあり、それに身を任せ飛んでいき、簡単に元に戻すことができていますね。

NHKで「即興」の番組が一週間で5回あり、私が毎日ホストとして出演し5名のゲストを迎えて即興について語る、なんという番組がありました。今思うと夢のようですね〜。

そこでバッハ無伴奏1番アルマンドを弾いているではありませんか。しかも、楽器は、今はバール・フィリップスからニューヨークの作曲家・演奏家のもとに移ったガン&ベルナーデルのデッドストックでした。ふくよかな顔ったらありません。ちなみに日替わりゲストは岩下徹・沢井一恵・小林裕児・川口住職、坂田明さんが急病で久保田安紀・井野信義さんに変更、ほとんど今と変わらないのですねえ。(久保田さんが亡くなられたことを今ネットで知りました。合掌)

初心忘るべからず、はいろいろな時期の初心のことを言っているとのこと。老年の初心忘るべからずです。今にしかできない、技術を失ってからしかできない、体力を失ってからしかできない演奏があるはずです。今は、目標をそこに置いています。

この頃はネットでいろいろ探すことができるので、30年以上前の赤ん坊だった娘の子守りの時に、彼女のオモチャから発想し、今は「B-tick」として田嶋真佐雄製作所でつくっているもののをamazonで発見、遊びで購入しました。ちょっと変わっていますが材質は同じ。

B-thickは、ISB(国際ベーシスト協会)大会でベースアンサンブル弦311のプレゼンテーションの後、ルーファス・リード、マーク・ドレッサーたちが並んで買い求めていました。イスラエルのJCジョーンズさんはレコーディングしています。

「ゴリゴリ」と名づけた(長いビス状のオモチャ)ものも探せばあるかもしれません。ゴリゴリは栗林秀明さんにより十七絃の絃を巻き付けた高級小道具となり、ストーンアウトの冒頭はこれ無しでは演奏できません。バールフィリップスはより長い木を使い自ら溝を掘り、バリーガイはスティックで作って行きました。

いろいろな時期の初心と自信があると思います。最後?の初心と自信をほんのすこ〜しずつ溜めて行きたいと思います。ね。日々これ新しく好日なり〜。