新井陽子さんとのデュオ

共演を望んでいてもなかなか時期があわずに実現しなかったプロジェクトがいくつかあります。「時」とは「ちょうど良い時」という意味があるといいます。不時着、とか、時を得てなどであらわれています。

丁寧にゆっくりと挨拶して、何回か世間話をし、その後に音楽の話になり、じゃあ共演しようかという話になり、じゃあ何を演奏しようかという話になり、リハーサルを重ね、共演が実現し、自然に続いていく。というのが、理想でしょう。そうやってずっと繋がっている共演は多い。

新井陽子さんは、10年来、いやもっとかな、LIVEにしばしば来てくれていて、立ち話をし、初めのうちは共演の話は出ませんでしたが、そのうち、きっと「いつかね」という話になりましたが、なかなか時を得ませんでした。

私がこういう状況ですので「ちょっと急いだ方が良いかもよ〜」とこちらから連絡しました。

そして、このたび3月7日実現に至りました。目出度い目出度い。
これからしばらくこういう仕事が増える?終活?いやいや、そこから始まる豊かな世界のはじまりです。

明日世界が滅びるとしても今日リンゴの木を植えるココロです。
サクリファイスの木は育ちました。

陽子さんの望みは即興1本ですからいままでの会話がすべてリハーサルになり、2人でのリハはすでに終了しています。これからの日常すべてがそれぞれのリハになります。

陽子さんがフライヤも作ってくださり、本日届きました。

羊、夕陽、男女、タルコフスキーのような色調、なにやら謎の多そうなデザイン・説明文。

実際に演奏すれば謎は解けるのかな〜。

「時」が来ました。

長年の「待ち」の末の共演楽しみだな〜。

そういえばミッシェル・ニン・徹・沢井一恵・今井和雄で作ったグループ名は「影の時」(le chance pur l’ombre)と言います。
時はチャンス。