帰還

帰ってきたよ

一昨年10月31日キッドアイラックホールでの公演の時「帰ってくるよ!」と叫んで、昨日「帰ってきたよ」と床や壁にそっと独りごちました。

私の個人レーベルはTRAVESSIAと言います。ご推察通りミルトン・ナシメントの作品トラベシアから拝借しました。人と人、場所と場所、時と時を繋ぐ架け橋という意味を目標としています。

アトリエ第Q藝術に足を踏み入れたとき、場所と場所を繋ぐということを思いました。ここには、キッドの香りがするのです。場所には人々(オーナー、出入りする人、利用する人、見守る人たち)や時代の想いが吸われて行きます。催しをすれば、その場所のオーナーに似た人が集まります。その想いが増強されていく場所は長続きし、多種雑多な想いが交錯し場所が耐えることが出来なくなると閉じたり。

ここアトリエ第Q藝術は、キッド(直接的には早川さん、間接的には多くの関係者・出演者)が香ります。そして、高山辰雄さん(お孫さんが早川さんと共に中心スタッフ)の想いも繋がっているものと想像します。

この日の共演者 喜多直毅さん(バイオリン)・皆藤千香子さん(ダンス)・近藤真左典さん(撮影)と打ち合わせを兼ねて年末に会合しました。その際は、高山辰雄さん・中村正義さん・田中一村さんなどの日本画家の画集を皆で「オー」「ウアー」「ヘエー」とか言いながらめくり、上演の時・場所に思いを馳せました。近藤真左典監督は中村正義さんのドキュメンタリー映画を撮っています(「父をめぐる旅」)。

いろいろな想いでのアトリエ第Q藝術初ライブでした。

第1部・直毅・徹デュオ、第2部 皆藤千香子加わる

直毅さんは相変わらずの才気とどうしようもない望みをバイオリンに託し、千香子さんはダンサーとしての自分を賭けていました。(今は、振付家としての活動が中心のようです)。一世代、二世代を繋ぐことも出来たように思います。

直毅さんとのデュオはどこかに達したレベルを維持、そのさらに先へ先への誘い、どこへ行っちまうのか、どうなってしまうのかという狂った感覚をも同時に味わえるところにいるようです。そして聴衆・スタッフとそれを共有できる。

それをライブ(生きてる輪郭に触れる)というのでしょう。とても貴重な時期かもしれません。

キッドでの最終公演の時、多くの友人・知人が駆けつけてくれ(特に音楽をやる場所のオーナーも目立ちました。翌々日に入院でした。)「まるで○式のようだね」と言って叱られました。今回は、出初め式のようでした。場所のスタートと私のリスタート、新年のスタート。終わるからスタートできます。

浮腫でつってしまった脚を引きずって、この頃はずっと控えていた打ち上げ会食に行きました。

開演前に眼鏡のレンズが外れ、運転用のサングラスをしてます。失礼。

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