嬉しい再会

一昨年10月31日、ジャン・サスポータス、大塚惇平さんと「私は私の身体に戻り、幕のたもとで、あなたと眠る ありがとう、キッドアイラックホール!」を上演しました。演奏終了後、私の身体を心配してくれ集まってくれた多くの聴衆に向かって「帰ってくるから!」と叫び、3日後に入院、そして、キッドアイラックホール閉館。

そして、日々が過ぎ、キッドは、早川さん達の信じられない程の熱意と努力で第Q藝術として「継続」。私も演奏すること(生きること)を「継続」。

そして1月8日に初めて第Q藝術で演奏することになりました。目出度い目出度い。

直毅さんとはキッド関連でも多くの思い出があります。3.11直後、来日が叶わずブッパタールからのSkype出演となっとジャンとの初共演、CD「明」録音、久田舜一郎さんとの共演、ちょっと苦かったミッシェル・ニンとの共演などなど数えきれませんね。

千香子さんとは2012年3月11日(地震1周年の日)ブッパタール カフェアダでの「Looking for KENJI」(賢治を探して)ジャン・サスポータス振付のタンツテアターで出会いました。デュッセルドルフ暮らしが長いので、和食材など持って来てくれたり、翌年「ダンスと出会って、竜太郎10番勝負!」の時も通訳として、何かにつけてお世話になり、一昨年からの自閉症プロジェクト「私の城」でも共演を重ね、つい先日の「いずるば」でのパフォーマンスもご一緒しました。

ドイツのダンスというとピナが有名で、私もジャン関連でピナ方面にはなじみ深いものがあります。もう一つの伝統ノイエタンツについて知りたいな〜と思ってマリー・ウイッグマンについて調べ始めました。マリーさんの伝統は千香子さんの通った舞踊大学には色濃くあるそうです。

江口隆哉さんや邦正美さんが直接指導を受けていて、日本との関わりは深いものがあります。裸足も、裸体も、仮面も、打楽器のみの伴奏も、「おどろおどろしい」振付もほとんど100年前からやっていました。舞踏とも共通するものも見て取れます。アメリカでの熱狂的反響、ヒットラーのベルリンオリンピックとの関連(レニ・リーフェンシュタールの映像も)興味深い。体操とオリンピック、政治とオリンピック、日本ではスポーツ選手が随分政治家になっています。

まあ、それはそれとして、1月8日私は楽しみにしています。

即興ライヴ in アトリエ第Q藝術 (成城学園前)

出演:齋藤徹(コントラバス)
喜多直毅(ヴァイオリン)
皆藤千香子(ダンス)

内容:第一部:齋藤徹、喜多直毅による即興演奏
第二部:齋藤徹、喜多直毅、皆藤千香子による即興パフォーマンス

日時:2018年1月8日(月・成人の日)14:30開場/15:00開演
会場:アトリエ第Q藝術・1Fホール(成城学園前)
https://www.seijoatelierq.com/ 東京都世田谷区成城2-38-16

料金:予約¥2,500/当日¥3,000
ご予約:03-6874-7739、q.art.seijo@gmail.com(アトリエ第Q藝術)
又はviolin@nkita.net(喜多)

齋藤 徹 (コントラバス)

ダンス、舞踏、演劇、美術、映像、詩、書、邦楽、雅楽、能楽、西洋クラシック音楽、現代音楽、アストルピアソラなどタンゴ、ジャズ、即興音楽、韓国やアジアのシャーマニズムと深く関わってきている。アジアとヨーロッパを繋ぐ「ユーラシアン・エコーズ」は日本・韓国・シンガポールで実施。1994年アヴィニオンの国際コントラバス祭に招かれ、この頃から頻繁にヨーロッパに行き、ミッシェル・ドネダ、バール・フィリップスらと演奏を展開。神奈川フィルの委嘱で2つの二重協奏曲を作曲、演奏。NHKで「即興」に関する5番組制作。世界各国でのコントラバス祭に招待されワークショップや演奏を行う。2007年個人レーベル「トラヴェシア」を創設。20枚のCD,DVDを発表。

喜多直毅 (ヴァイオリン)

国立音楽大学卒業後、渡英し作編曲を学ぶ。その後アルゼンチンにてタンゴヴァイオリン奏者の Fernando Suarez Pazに師事。タンゴからプログレッシヴロック、アラブ音楽、フリージャズを経て、近年は国内外で即興演奏やオリジナル楽曲を中心とした演奏活動を行っている。2011年よりメインプロジェクトとして喜多直毅クアルテットを開始。タンゴに即興演奏や現代音楽の要素を取り入れた音楽は、そのオリジナリティと 精神性において高く評価されている。アルバムを二枚リリース。他に黒田京子(pf)とのデュオ、齋藤徹(cb)の企画への参加等。邦楽・韓国伝統音楽・現代舞踏とのコラボレーションも数多い。国内に限らずヨーロッパでの演奏も盛んに行っている。

皆藤千香子 (ダンス)

振付家、ダンサー。ドイツ、Folkwang芸術大学ダンス科、大学院振付家コース卒。Folkwang tanzstudio のダンサー、振付家を経て、2010年より主にドイツ、デュッセルドルフにおいて活動中。横浜ダンスコレクションMasdanza賞、2009,2012年、クルト・ヨース賞ノミネート、 Masdanza グループ部門2位、ソロ部門審査員賞など。大学時代からヨーロッパ各地のダンスフェスティバル、日本、韓国で作品を上演。 ドイツにおける単独公演としては、2017年 ”『私』が消える時“ 2018年 ”We Need Fiction” (5月予定)など。バレエ、モダンダンス、舞踏に影響を受けた身体表現とピナ・バウシュ的なダンスシアターの手法に影響を受けながら、そのどれでもない表現を追求。
https://www.facebook.com/events/137229300275527/