もう60年以上生きていれば、自分の才能の程はだいたい分かります。贔屓目に見ても、謙遜気味に見てもさして変わりません。どうやってそれをなるべく有効に、世のため、人のためになるように使えるか?を日夜考えることになります。
しかし、私には公言できる大きな才能があります。
それは「人に会う」才能です。
この仕事に就いてから、それぞれのジャンルで最初に会ったのが
ジャズ:高柳昌行・富樫雅彦さん。
即興:バール・フィリップスさん
邦楽:沢井一恵・栗林秀明さん
能楽:久田舜一郎さん
韓国伝統音楽:金石出さん
マレーシャーマン:ザイ・クーニンさん
沖縄:照屋義彦さん
タンゴ:オスワルド・プグリエーセさん
ダンス:ジャン・サスポータスさん
絵画:大成瓢吉・小林裕児さん、マグダレーナ・アバカノビッチさん
舞踏:アスベスト館
音楽評論:高場将美さん
書・物語:乾千恵さん
聾の演出家・役者・ダンサー:庄﨑隆志さん
ダウン症ダンサー:矢萩竜太郎さん
どうです?今さらながらビックリです。その筋でのトップの方ばかり。本物中の本物。しかも以前の投稿でも書いたように「かつては異端と呼ばれ、今は本流中の本流」」
この人達と共演している、普通に口をきいていると言うだけで世の人(特にそのジャンルに精通している人)は、私のことまで一目置いて接します。この方々の特徴は、偉ぶっていない、そして、大変謙虚、好奇心旺盛なことです。ですから私のような者にも惜しげも無く宝物を見せてくれます。
直接で無くても演劇では、寺山修司天井桟敷、太田省吾転形劇場、鈴木忠志早稲田小劇場の残党で公演した劇団「太虛」TAOと長年関わりましたので、各カリスマの話はよく聞いて近しく感じていました。奄美では、ジャバラレーベルの森田純一さんがスゴイ人達を紹介してくれました。
直接・間接にお目に掛かった人達が、それぞれまたスゴイ人達を紹介してくれるのです。ハズレは皆無です。次から次へと繋がってヴェルフリや熊楠の曼荼羅のようです。
そんな私のミッションは、こうやっていただいたパスを次の人に回すことです。いただいたパスボールを磨いて、愛しんで、大切に(適切な)次の人に伝える事です。その選定も大事です。必要の無い、必要性をわからない人にパスを回してもダメです。しかし、必要としている人は必ずいるのです。
ちょっと急ぎましょうか・・・