ジャン・サスポータスさん2016年来日2番目のライブは
「私は私の身体に戻り、幕のたもとで、あなたと眠る」ありがとう、キッドアイラックホール!
とタイトルを付けました。
これは「ブレヒトとブレルの間」というミルバが歌ったピアソラ曲、クロード・ルメール歌詞(フランス語)です。コンサートの時は、最後に歌い(Finaleという副題です。)、渋谷公会堂や中野サンプラザのような大きな劇場でも、最後の所でミルバはマイクを口から外して、生声で歌いました。あのピアソラ・ミルバツアーは黄金期キンテートの崩壊、タンゴが今、どんな形で存在し得るのか、などのトピックを内包していて私にとってはとても興味深いものでした。
ベルトルト・ブレヒト、ジャック・ブレルという20世紀ヨーロッパを象徴するような表現者(知性)、そのビッグネームの幕間で道化、旅芸人が、チャップリン、アルゼンチンの政治闘争、ガリバーなどを織り込んで真実を語るような設定のようです。
チラシにも書きました。我がホーム「キッドアイラックホール」が今年末に閉館というニュースは私のココロを大きく揺さぶりました。感謝と先に繋がるものを感じたい、と言うことでこのメンバーになり、このタイトルを思いつきました。
今年はアサヒアートスクエアも、ギャラリー悠玄も、キッドアイラックホールも閉じます。私がよく使わせて頂いた場所です。嘆いてもしかた有りません。そんな時代だから「こそ」の音楽・ダンス・美術でありたいものです。
キッドアイラックホール!しばしの別れです。一眠りして目が覚めたら違う身体、違う名前、違う場所、違う時間で逢いましょう!