今回渡欧の最後の仕事
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のためにデュッセルドルフに滞在中です。
冷たい雨が降り厚手のセーターとダウンジャケットを着て出勤です。息が白いのです。まるで「いじめ」のようですね、と直毅さんと話し合っています。30℃を越える日が2~3日あったかと思うと10℃の日が帰ってきて長く続きます。「こんなのは気のせいだ、もう春なのだ、」と言わんばかりのドイツ人はTシャツ・短パンのままで歩いています。(もともとこちらの人は寒さに強いのは実感しました)
昨年10月の初演「あざみ野東京」(皆藤千香子振付)の早々再演で、クレフェルド(デュッセルから列車で最速20分の街)でのダンスフェスに登場です。千香子さんおめでとうございます!
チューリッヒからデュッセルに着いた日はジャパンデイでヨーロッパ中からコスプレ達が何千人と集結、ライン川沿いを埋め尽くし、花火もあり、というフェスティバル。空港駅から中央駅への列車からコスプレ若者がギュウギュウで一台乗り過ごしました。
しかしこの人気はスゴイものがあります。やはりおとなしい「オタク系」なのでしょうか、あまり騒々しくは無く、それぞれがコスプレを披露して、お互いに距離は保っている印象です。早々に退散したので実情は違うかも知れませんが・・・。文化のグローバリゼーションでしょう。
さて、再演のリハが始まりました。今回は直毅さんと美術家の小越麻利江さんが参加することを除けば、キャストは同じです。トゥールーズからイシカワユウタさん、ドイツ人のヤッシャ、ユーディスさん3名のダンサーが集まってヤーヤーヤー。思い出しながら、かつ、今回ならではのことを見極めてのリハが続いています。このフェスティバルのフライヤーの表紙を飾っているのがユーディスさんです。長年ノイエ・タンツのダンサーだったそうです。ピナの流れと違う大きなドイツのダンスの流れだということです。土方巽さんが高校卒業後はじめて習ったダンスが増村克子さんのノイエタンツという話は聞いたことがあります。また、マリー・ウイッグマンさんなど舞踏を彷彿させるダンスがドイツに有ったと言うことは偶然ではない気がします。マリーさんとベルリンオリンピックとの葛藤の映画があるというのですが、未見です。観たいものです。
ダンス公演でのライブ音楽は、特別な駆け引きが必要です。ダンサーに刺激と空間を与えつつ(ほとんど演出の仕事)自らの発見も望み、目立ちすぎず、最終的には舞台の成功に貢献することです。おおくの教えと気づきがある貴重な機会です。私は演劇・ダンスの音楽で大いに学びました。今の私の立ち位置はそういう経験に多く支えられています。
さて、有終の美を!