午前中に今回のプロデューサー・ステファニーさんのパートナーで画家のオットーさんの勤める施設を表敬訪問しました。真妃さんがこのスタジオを2回訪問し深く感銘を受けたこともあり、時間が取れたら是非行ってみたいと思っていました。ジャンに打診すると、何と素晴らしいアイディア!と共感してくれて実現しました。
北海道当麻町の「かたるべプラス」と似ていて美術を専門に実施している施設です。パン工場やカフェもあるというのも似ています。ここで毎日朝8時から夕方4時まで美術に没頭するそうです。スバラシイです。(私が毎日8時間音楽に没頭しているか?と言うと全然ダメです。)ダウン症の人が多いこの施設は、自閉症の施設と雰囲気が全く違います。
どうせ行くなら、自分たちのできることで貢献できたらというので、楽器持参、竜太郎さんとジャンさんはダンス用の服を持参。自閉症施設と同様に40年の歴史を持つこの施設は、6月にカフェをオープンするということで大型の焙煎機やとても良いデザインの椅子・テーブル・カウンターがほとんど完成しています。そこで朝食・コーヒーをご馳走になりました。とても美味しいコーヒーでしたよ。
さてさて何かやりましょう、ということでジャンの提案もあり、直毅・私・ジャン・竜太郎が演奏・演技を始め、合図があったらポーズ、再び合図があったら動き出すというルールを設定、ポーズの時にデッサンを進めるというスタイルでした。
徐々に乗ってくるのが分かります。その乗りが私たちを助け、こちらも乗って来ます。笑顔が溢れます。身体が動き出します。すかさず、竜太郎さんの母親芳子さんがむずむずしている人をダンスに誘います。さすがです。だんだんとみんなが踊り出し、デッサンどころではなくなったりして・・・
十分楽しんだところで終わりジャンと竜太郎さんがシャワーを浴びに退出と思いきや、一旦火が付いたみんなのグルーブは止まるはずはなく、この衝動をどうしてくれよう、という感じになっています。それを察した直毅さんがケルト風のインプロを始めると、スタッフも入居者も入り乱れてのセッションになりました。笑顔と音楽とダンスだけの空間になりました。
音楽が「役に立つ」時間です。誰が障がい者で誰が健常者かまったく区別が付きません。というか、そんな差は本来ないのでしょう。
お昼の食事もみんなで頂き、一旦、それぞれの宿舎へ帰りました。午後四時半にはドルトムントへ出発しDVD「ダンスとであって」上映プラスミニライブです。
満足感に浸って昼寝でもと思って、その前にメールをチェックすると、6月のスケジュールになんとダブルブッキングが発覚。大いに焦りました。そんなことはいままで無いことです。やはり出発間際の多忙と事務は私の限度を大きく超えていたのでしょう。
時差を考えて各所にメール、SMS、FBメッセージと送りつけます。もうダメか・・・と3時間くらい返事待ちの辛い時間。しか~し、やはり何かに「守られている」のか、音楽で役に立ったご褒美なのか、奇跡が重なり無事に問題解決しました。ホッとしてドルトムントへ向かうことが出来ました。良かった~。(ただし血糖値一気に上昇しました~)