「Mein Schloss」終了

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私の入院騒動があったのでご迷惑をおかけしましたが、ブッパタールでの「MEIN SCHLOSS」無事に終わりました〜。本当にヨカッタです。

今だから話す、という感じでプロデュースのステファニーさんが初日開けのミーティングでみんなに伝えてくれました。

「昨日の初演、本当に有り難う。このプロジェクトに大反対していた施設の大物が昨日、観に来て大変感動して帰った」とのこと。タンツテアターどころかパフォーミングアートに全く関係も興味もない人にとって「なぜ、ダンスで自閉症のことをやるのか?」「なぜ、こんなに予算が掛かるのか?」「なぜ、日本人の作曲家、演奏家を呼ぶのか?ドイツにだって作曲家はたくさんいるし、CDを買って来ればいいじゃないか?」などという理由でした。初日を観て、リハーサルを重ねに重ねたことは一目瞭然、音楽も大変評価してくれたということです。

ステファニーさんもジャンさんもずっとこの企画でのこういう事と闘ってきたのですね。有りがたいことです。そしてそれが実演で解消されたこと、それに多少なりとも貢献できたことはとても嬉しいことです。ちょっとした誇りさえなります。もう自己表現ではありません。いくつかのフェスティバルからも再演の打診が来ているとか、なぜ一週間二週間くらいやらないのだ?という嬉しい意見もたくさんありました。

私は、身体のことを除いても、いろいろと苦心しました。ピナ流の作品作りは、ともかく長期間・長時間のリハーサルを行います。その中で個々の参加者とのクエスチョン・アンサーを取捨選択し、一つの作品にまで作り上げるので、あらかじめ作って行ってもダメなのです。それをまとめ上げ、かつオリジナリティや創造性・芸術性を加味する裁量がジャンさんに求められていたのです。お疲れ様でした。

その時その場で産まれてくるものにたいして音も作らねばならないわけです。いくつかのスケッチを持って行ったのですが、それは総て使えませんでした。小林裕児さん・内田慈さん・広田淳一さんとやっている宮沢賢治「土神と狐」の時と同じでした。

そして、個々の演奏家の今を的確に把握し、文化の違い、個人の音楽能力・演奏能力の差を乗り越えて(これが本当にタイヘンでした〜)どのように伝えたらいいか、どのような楽譜を書くか、本当に試されました。(このストレスも病気の一つの原因だったかな〜?)同行してもらった喜多直毅さんには本当に感謝です。何も言わなくても通じるということがどれほど貴重で有りがたかったか・・・。

「時間をかける」、現代社会においてこれ以上に尊いことは無いのかもしれません。どれだけ深く・長く考えたか、捨てたか、拾ったか、捨ててからまた拾ったり・・・・。こだわってはイケマセン。時々刻々変化する状況は、なにをアフォーダンスしてくれているのか?を的確に判断する、これです。

打ち上げはお馴染みのギリシャ料理店「オデッセイ」貸し切り。パリから来てくれたB・Kさん、矢萩竜太郎さんも参加。名物の「ムサカ」をいただき、実に楽しい楽しいひとときでした。

終わった〜〜〜!

本日はペーター・コバルトさんゆかりの「ORT」で直毅さん、竜太郎さん・ジャンさんたちとののセッションです。思いっきり演奏できる幸せ!

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