バーバー富士LIVE終了
今井さんとのOrbitシリーズが2人合わせて100歳を記念?に始め、6〜7年は続いたでしょうか。久しぶりの共演です。今年還暦ということよりも、2人にとって(少なくとも私は)重要だったのは58歳の時でした。2人とも深く関わりを持った高柳昌行さんの享年でした。もちろん彼の業績やカリスマは彼特有のもので比べるべくもありませんが、彼の享年を上回ったということに気がついた時はちょっとショックでした。
そうか、この歳、この感覚、経験と知恵の集積と身体の衰え、身の回りの人間関係、世の成り立ちに対する意識・・・
もっともっと勝手に生きようじゃないか!と思いしました。勝手というのは、エゴや保身のための勝手ではなく、やりたいことに対して遠慮無くやってしまえ、今やらないと間に合わないかもよ、という感じに近いです。
何百人という高柳さんの生徒の中で、唯一人、全課程を修了したのが今井和雄さんです。楽器を弾くテクニックや、情報収集能力はずば抜けています。1時間くらいのインプロで音を出し続けること、聴衆の集中を惹きつけ続けることなどは何てことありません。マージナル・コンソートという全く違うコンセプトの楽団もやり続けているので、生楽器のインプロとなればギターをテンション高く弾きつづけます。
私たちよりちょうど10歳年長のロジャーさんにしても同じ事。健康状態も意識も高くキープしていて関西帰りのこの日も集合時間にちょっと遅刻したことを何回も詫びるだけで、「疲れた〜」の「つ」の字もありません。休憩中も楽器を確かめるように演奏を続けています。
このところ私は、インプロでは、沈黙状態を楽しむようになっていますが、沈黙したら置いてけぼりになることは百も承知、二百もガッテンです。弾きまくりをしました。なにしろ、これでいいのかい?という問いさえ、発するヒマさえありません。長年フリージャズからインプロと聴き続けている人達の好反応が目立ったのは彼らのストライクゾーンと一致したのでしょう。私は、このちょっとした違和をヒントにしようと思いました。あと何年演奏できるのか、という問いもだんだん現実味を持ってきました。それだけに、「勝手な」音楽活動を目指したいものです。