さとうじゅんこ、喜多直毅さんのFBやブログで詳細が明らかになりつつありますポレポレ坐「徹の部屋vol.34」今日は私の日、さとうじゅんこ座長公演。
クリストフ・ポッペンChristoph Poppenさんと言えばECMのニューシリーズでの現代音楽分野で活躍されているという認識でした。コントラバスのバリーガイさん、チェロのフランソワ・マリー・ウイッティさんとの共作、カール・アルトマンさん、ヴァレンティン・シルヴェストフさんの作品の指揮、ウェーベルンの編曲などで良い仕事をしているな〜と思っていましたが、1番ガツンとやられたのがヒリアードアンサンブルとの「Morimur」でのバッハの編曲ものでした。ゴダールの映画から取られた印象的なジャケットと相まって愛聴盤になりました。
バッハの2番のパルティータにヒリアードアンサンブルのコラールが絡んで、ポッペンさん自身がヴァイオリンを弾いています。私はこの2番パルティータをずっと愛聴してきました。このヴァイオリンがなんともスバラシイ!有無を言わさぬクレーメルのようなヴァーチュオーシティではなく、こころに染みわたってくるようなバロックヴァイオリンです。バッハのソロヴァイオリンは10名以上の録音を持っていて、それぞれスバラシイのですが、結局カール・ズスケさんの録音にいつも戻る、という繰り返しでした。しかし、ポッペンさんの声との共演というバージョンが現れました。
(このごろ、ポッペンさんがヴァイオリン奏者を使うときにイサベル・ファウストさんを起用しています。彼女のバッハも気になるところです。)
ヘルガ・テーネさんというデュッセルドルフ大学の音楽学者が「シャコンヌ」は、バッハが奥さんの死に接して書いた追悼曲であり、多くの意味が隠れているということでした。その説に基づきポッペンさん・ヒリアードアンサンブルが制作したのがECMのこのCD。
それ以後、同じ説に基づきエマ・カークビーさんがリュートとカウンターテナーと録音し、ロンドンシンフォニーがナイジェル・ショートさんと録音を残しています。エマさんやLSOが録音しているというのは、ヨーロッパではこの説が認められつつあるの証左かもしれません。
それに引き替え、(言わずもがなですが)「モリムール」の日本盤解説者が、この盤を、奇想天外、夢想、「研究」(研究にカギ括弧を付ける)、とうてい学問的論評には値しない、デュッセルドルフ大学の教授とされるヘルガ・テーネ女史、思い込みの連鎖、幻想にあふれた、1つの空想、というネガティブなコトバで解説しているのは、「何だかな〜」。
そうそう、この「シャコンヌ」をポレポレ坐で聖夜にやってしまおうと画策しているのです。直毅さんにはそのまま弾いてもらって、この3枚の録音のソプラノ、カウンターテナーのパート、ならびにピアノ編曲を参考にじゅんこさんと私が加わるわけです。母をはじめ、何人もの知人が今年亡くなりました。セウオル号もマレーシア航空機もありました。
なんと無謀な!と怒られることは十分承知しています。でもね・・・
徹の部屋vol.34
今日は私の日:さとうじゅんこ編
⚫︎日時:2014年12月24日(水)19:30スタート
⚫︎出演:うたをさがしてトリオ
齋藤徹、喜多直毅、さとうじゅんこ
⚫︎ゲスト:熊坂路得子、矢萩竜太郎
⚫︎スペイン語協力:高際裕哉
⚫︎会場:ポレポレ坐(東中野)
⚫︎料金:予約3,000円、当日3,500円(ワンドリンク付き)
⚫︎ご予約:ポレポレタイムス社03-3227-1405
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