エアジンでのかみむら泰一さんとのデュオ16日

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初夏からのソウル公演、竜太郎10番勝負!ドイツ・即興、そしてセバスチャンとの即興+作曲+ダンス・フラメンコ・邦楽・能楽・美術、そして壮弦さんとのパフォーマンス、カムルルさんのマレー音楽。振れ幅だけがリアリティのような生活でした。

 目下の課題はショーロです。ブラジルです。私はブラジル音楽「ファン」というよりは中毒に近く暮らしてきました。特に今年、病気もし、母も亡くし、煩瑣で終わることのない事務に追われ、ストレスに苛まれる時、ブラジル音楽が身体とココロに染みました。ホッとしてきました。

 定番のシコ、ジョビン、ジル、ネイ、エドゥに加えて、モニカ・サウマーゾさんの新作ギンガ作品集、アンドレ・メーマリさん、ジョアン・カルロス・アッシス・ブラジルさんのエルネスト・ナザレー集、ジョン・ネッシリング指揮のサンパウロ交響楽団などに特に御世話になりました。

 そして、16日にはショーロを演奏するわけです。サックス奏者かみむら泰一さんのお誘いのデュオです。即興+ショーロという組み合わせになります。サックスは吹きさえすればキッチリと音程が取れるように思われますが、実はコントラバス同様に音程を取るのが大変ムズカシイ楽器なのです。しかも、本来野外の楽器ですので、大きい音でロリンズやコルトレーン、アイラーのようにブローすれば、良いところが出る楽器です。

しかし今回はコントラバスの音量にあわせて小音量で、しかもピシンギーニャ達の精緻なメロディを吹くわけですので泰一さんは普段通りには行くことは出来ず、ストレスが掛かります。でも、それで良いのでしょう。フツーでないことをやることが、フツーのワナから抜けることが出来ます。多くの発見が待っているはず。フツーを相対化させてやればフツーはフツーでなくなり、より自由になります。囚われからの解放でもあるはず。

泰一さんは、竜太郎10番勝負!に2回参加してくださいました。その続きという流れが確かにあります。思えば竜太郎10番勝負!は多くの可能性を宿していました。私のそれ以後の仕事が完璧にその影響下にあります。参加してくださった方との仕事がほとんどですので、よく分かります。言い出しっぺの責任もあります。発芽したくてうごめいている動きを見取り、水をやったり、肥料をやったり、陽に当てたり、たいへんやりがいのある仕事になります。私自身が大きく問われているのです。

泰一さんとのデュオ@エアジン、楽しみであります。お立ち会い、ご検討くださいますようお願い申し上げます。19日(日曜日)15:30開演です。

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