関西ベース小ツアー終了

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小ツアーから帰還しました。

 

 

 

1日目は芦屋画廊での湯川隆個展会場でのソロ。

 

オーナーの北川さんは「ベース好き」というたいへんすぐれた嗜好をお持ちです。十年以上いろいろお世話になっていますが、画廊を訪ねるのは始めてでした。(バール・井野・徹のCD「October Trilogue」にも収録されているコンサートは北川企画でした。)エッチラオッチラ楽器を運び込むと、湯川さんがインタビュー中。世界中で活動しているので、日本のジャーナリズムのまったりした質疑に困っているのかと思いましたが、丁寧に答えているのはさすがでした。私もジャンとダンスフェスで行ったことのあるコロンビアでは毎年活動されているとのことで少しコロンビア話も出来ました。

 

 

 

神戸はバール・フィリップスのゆかりの人も多く、懐かしい人にも会えました。ソロで3曲演奏。その後、地元の有望なトランペッターがいるので、是非セッションをというご依頼。普段ほとんどセッションはしませんが、高岡大祐さんのフリスビー型CDにも入っている人だったのでお引き受けした次第。あたたかい家庭のなかでのびのび育ったのでしょう、考えも音ものびのびしていました。聞くと我が娘より若く、ご両親も私より歳下でした。ハイ。

 

 

 

2日目は堺でお二人の住職主宰のコンサート。彼らとももうずいぶん長いお付き合いをさせてもらっています。いままでいろいろとお坊さんにお会いしましたが、偶然か禅宗の方が多いです。寛さんとミッシェルの仲はとても深く、そばで見ていても楽しいです。

 

 

 

この日から田辺和弘・田嶋真佐雄さんが合流。コントラバス3本のアンサンブルです。しかも三人ともG、D、A弦がプレーンガット、E弦は金属巻ガット弦。金属巻ガット弦つかうことも珍しく、さらにG/D弦がプレーンガットというのは珍しく、さらにさらにA弦までプレーンというのは大変珍しいのです。A弦をプレーンにするというのは、違う楽器になると言っても良いほどの違いなのです。それが3本揃うというのはおそらく世界でここだけでしょう。私たちにとっても発見の連続です。

 

 

 

第1部ピアソラ曲集、第2部 徹オリジナルでした。こちらでジャズ・ゴスペルで活躍中の和弘さんのお姉様・姪っ子さんも客席にいらっしゃいました。えーもんですな。翌日の和泉屋旅館での聴衆同様に、特に音楽ファン・ベースファン・タンゴファンとかでない方の率が高いようです。そういう場合は、ピアソラとか言ってもなんの付加価値も無いわけで、徹オリジナルの方がダイレクトに聴衆と分かち合えた実感がありました。気がつきませんでした。やはりオリジナルに優るものは無いのでしょう。ありがとうございました。打ち上げは、久しぶりの大騒ぎでした。関西の人達の丁々発止の会話に目がくらみました。

 

 

 

3日目、朝一番で京都へ移動。日曜の朝早くだったので電車も空いていて良かったです。それでも3台のコントラバスを運ぶわけですから、3人で車両を分かれて移動です。タクシー事情がコントラバスに厳しくなってきていますので、(助手席がリクライニングしないタイプ、運転席の後ろに透明のボードが備わっているタイプが増えて、コントラバスを載せることができない)。京都駅から三人と三台でゴロゴロ転がし、(和弘さんは抱えて)西本願寺前の和泉屋旅館まで歩きます。

 

 

 

若旦那はんの木村英一さんとはジャンとの第1回目のツアーでお会いしてからのお付き合い。アーバンギルドでシュルティボックスを演奏してくれました。実は有能なダンサーなのです。そして先月のオペリータうたをさがして京都公演の中心となって動いてくれた恩人でもあります。優秀なスタッフ(ダンサーだったり、美術家だったり)ときびきびした働きに出演者全員が賞賛をしていました。こういう関係を作っていることは彼が信頼・尊敬されている証しでしょう。

 

 

 

彼が、旅館でコンサートをという企画をしていて、コントラバストリオでの演奏が実現したわけです。旅館のスタッフとの関係も、オペリータスタッフとの関係と同じで、あらゆるところに隠れた「気遣い」が溢れていました。これこそニッポンの「おもてなし」の心でしょうね。すべてに通じます。今のニッポンは「表」無しの「裏」ばかり、という皮肉は言い得て妙なので、淋しいばかりです。

 

 

 

聴衆はゆったりと楽しんでくださって、苦手のMCも何とかこなしました。聴衆の中には、「音を聴く」プロ・澤居大三郎さん、医師・写真家・ベーシストの南谷洋策さん、病院を抜け出してきて下さった方、も、そしてオペリータに行ったよ、とおっしゃる方も何人も。繋がることは本当に嬉しいことです。

 

 

 

ピアソラ2曲、オリジナル4曲演奏。4時にはすべて終わり、和弘さんは友人とお茶、真佐雄さんはお土産買い、私はiPhoneで事務(タイプミス連発で実にストレスフル)。完璧な夕食もいただきました。ちょっとだけ近所へ繰り出しワインを空けて談笑。ひょんなことから意外と深めの話になって・・・夜は更けました。

 

 

 

みなさん本当に御世話になりました。

 

 

 

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