シビウの目

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ミュンヘン経由でシビウに到着しています。ルフトハンザの新しい機種は、通路も席も狭くなっていてトイレもいつも行列です。エコノミー症候群がちょっと発生。私の場合は肋間神経と目に来ます。それでもなんでも飛行機は飛び続けます。止めるわけにはいきません。マイキに推薦された普段見ないような映画「大地の歌」「7デイズインハバナ」「インディアンランナー」や圓生、小沢昭一、九つ井トリオ(7月6日の予習)ジャワガムラン(7月13日の予習)でなんとか切り抜けました。フーーーっ。

 

ミュンヘンからシビウはとても小さな飛行機。(それでも席はジャンボより大きい!)偶然に野田秀樹さんに会いました。私と同じくシビウ演劇祭参加。メインゲストでしょう。私は韓国モダンダンス南貞鎬(88コンサートにも出ます)とのデュオ20分1本。

 

実は、野田さんとは小学校の同級生で、隣のクラスにいました。林間学校のキャンプファイヤーで野田さんの漫才が面白かったのをいまだに思い出します。同級生には渡辺洋(詩人)森常好(能)さんなどいます。野田さんとはいまや社会的地位がまるで違いますが、お互い好きな道を行っているということは同じです。それでいいのです。

 

深夜に到着して翌日は事務手続き、演劇祭をちょっと覗いたり、久々の休日のようでした。とても大きなフェスティバルです。世界中からボランティアスタッフが50名、現地から200名が同じTシャツを着て街を歩いていてなんでも答えてくれます。街並みは昨年訪れたドレスデンに似ています。静かです。広告がありません。旧東側の特徴なのでしょう。その中で目を引いたのは「目」でした。ほとんどの建物に写真のような目が付いていて、こちらを見ているようなのです。これを監視されているように見えるか、ユーモラスに見えるかでその日の気分がわかろうというもの。

 

かつてミッシェル・ドネダがルーマニアに行った時の話とフェスティバルに賑わうこの街が同じルーマニアにあるとはとても思えません。ミッシェルが街で唯一のギャラリーで演奏して、共感した聴衆と話しをしていて「すごく良かった。でも、なぜ、そういう音なのか?」と聞かれたんだよというエピソードは忘れられません。そして好きな歌としてLjiljana Buttlerを送ってくれました。私は南相馬から避難してきた妊婦さん・新生児のところで演奏し、「うたをさがして」CDをつくりました。

 

シビウはトランシルバニア地方の都市。私にはトニー・ガトリフの映画「トランシルバニア」です。そしてつい先週ISBで驚愕したCatalin Rotauさんはルーマニア。

 

明日から何を見つけることができるのでしょうか?アメリカからの時差ボケ+ヨーロッパの時差ボケが相殺するのか、倍増するのか、それでもなんでも明日は来ます。

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