ツアー後半は、稲毛キャンディから始まりました。
早めに到着すると、若者が一人バールを待っていました。自分のCDを聴いてもらいたいとのこと。ナルシスでソロに接し、いたく感激したそうです。その時少し会話をしたバールは「さあ、家に帰ってじっくり練習しよう!」と言ったそうです。若い内に充分練習しておくことが必要です。何と言っても、楽器は基礎が大事です。アコースティック楽器の修練は時間がかかるし、なかなか効果はでませんが、信じて練習することです。そして良い仲間・先輩を見つけることでしょう。
今日は、喜多直毅さんが急遽参加。もともとこの企画立ち上げの時に、彼の参加を想定していました。しかし静養中ということで諦めていましたが、女神が微笑んだのでしょう。二三日前ベルリンから帰国後、歯の治療もあり、東京にいるというメールが来たのでお呼びしました。
三人で駅前の喫茶店メヒコへ。昔ながらの香りの残るカフェで直毅さんはベルリンやアテネでの経験を語ってくれました。「これからは日本人同士でも英語で話したい、その方がいろいろ楽だ」という話になり、UCバークレーで言語学を専攻し、数カ国語に堪能なバールもいろいろと話してくれました。
トリオでの演奏が始まると、その話が頭をよぎります。直毅さんの演奏は日本語に聞こえました。いままで、バールとのデュオが多かったので気がつきませんでしたが、この場で明らかになりました。特に即興演奏ではその側面がクリアになるのでしょう。どんなノイジーな音でもそうなのです。
そんなこんなで私の頭は右脳だけになって行き、お約束の「talk」が出来ない状態になってしまいました。楽しみにしていらした方には本当に申し訳ありませんでした。そんな私を察してか、バールはひとりでtalkを始め、直毅さんや高志さんが、質問をしてくれて場を保たせてくれました。いや~ありがたや、ありがたや。そしてミュージシャンのみならず、多くの人の日常に役に立つトピックもでて終えることが出来ました。
家に帰り、明日の話から、バールの障害者とのセッションの話になり、楽しく時が過ぎました。関係者・聴衆・バールさん、直毅さん、ありがとうございました。