ヨーロッパ3

レンタルベースはジョエル メンテック製。18年前のフェスティバルの時、教皇庁のあった同じ建物の中に工房があったのを思い出します。ワインの大変好きなジョエルさんは亡くなり、息子さんに代替わりをしたそうです。私の楽器「BARRE」と同じライオンヘッドですが、顔はちょっと違いますが、ヘアスタイルは今バールさんの使っているガンベルとうり二つ。低い二本の弦はテールピースの穴が小さいので持ってきたガット弦は入らず。穴を大きくするわけにもいかずあきらめます。上の二本をトロに張り替えました。
照明うちあわせを綿密にします。三人のスタッフはとても優秀。さすがにフェスティバルの街ですね。向こうから「こうしたらいいのでは?」という提案もしてくれます。テクニカルリハーサルを済ませ、明日の本番に備えます。満員札止めという情報にビックリ。
ジャンさんの知り合いの若いデュエットダンスを見てから夕食。フェス出演者には滞在中の全ての昼食、夕食分のチケットをくれ、契約している街中のレストランで使えます。どこも味のレベルが高い店でした。レストランに行くと、顔見知りがいたりしてフェスティバルの雰囲気が高まります。随分大きなフェスであることを初めて知りました。のんきな出演者です。
思えば、この四人はいろいろな関係で繋がっています。私と南さんは二十年位前からの知り合いで金石出さんと一緒に演奏した事もありました。ソウルの「芸術の殿堂」オープニングにも呼んでもらいました。私と韓国の関係が途絶えて長年会いませんでしたが、再会したのが、なんと「いずるば」での「ジャンさん体操、気の道入門ワークショップ」でした。さらに、ジャンさんと南さんはパリで同じ先生についていたこともわかりました。(その先生ピーター・ゴッシュさんも今回このフェスに参加ていました。) 元一さんは、私がやった初めての大きな仕事「ユーラシアン弦打エコーズ」(邦楽器・雅楽器・現代楽器・韓国伝統楽器の総合オーケストラ)の時に招聘しました。溌剌とした美顔の若者だった彼は、多くの人の尊敬を集める芸大教授になり、映画音楽でも成功しています。私とジャンさんは、ペーター・コヴァルトさんの縁で会えています。ペーター・コヴァルトさんはチューバ奏者だったのですが、バール・フィリップスさんに会って、コントラバスに転向しました。人の縁は不思議なものです。

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