詩人が言葉を買うぞ

「うたをさがして」のアンゲロプロスもので多くが「永遠と一日」から来ています。私がアンゲロプロスに夢中になったきっかけの映画です。
詩人が言葉を買うぞ、という象徴的なセリフ。この詩人は実在のディオニソス・ソロモス。ホメロスと並び称されるそうです。19世紀「自由の賛歌」を書きました。映画の主人公アレクサンドレは彼の研究をしていたけれど途中で挫折したように見えます。あるいは自分に重ね合わせていたのかもしれません。
「詩人の義務は?革命賛歌を作り、死者を弔い、民衆に自由を教える」。当時のギリシャはオスマントルコ支配下にあり、闘争に参加しようとギリシャに帰りました、が、「革命賛歌を書こうにも、母の言葉が分からない」そこで、言葉を買うという手段に出るという流れです。
アレクサンドレは明日入院という日にストリートチルドレンと永遠とも思える1日を過ごしました。「もし世界の終わりが明日だとしても私は今日林檎の種子をまくだろう。」 というゲオルグの言葉もこだましてきます。
映画の世界や昔の詩人の世界に飛ばなくても、先月のエジプトでこんな歌がうまれたそうです。

「家にもどるもんか!」と心に決めて表に出たきりだ
街角の片隅で「すべての鎖が解き放たれた」と血で書き留めた
我が夢は唯一の砦だった。

自由を手にすることだ
未来は地平線に見える
ずっと昔から この日が来るのが待ち遠しかった。
自分の居場所が どこにもなかったからだ
ふるさとのすべての街角で
自由の叫び声が聞こえる
空を向いて 誇らしげに 頭を上げろ
飢え死なんて もう恐くない
命よりプライドを、
奪われた権利を
取り戻すのが先だ!
そして自らの歴史を、自らの血で 綴ろうじゃないか!
アブヌーディの詩
群集の轟きの間から 
日に焼けた無数の腕が伸び
長年の鎖を解き放った
エジプトのすばらしい若者が蜂起し
秋を春にひっくり返し
自らの手で奇跡をおこした
殺された英雄を復活させたとき
英雄は言った、「たとえ私がまた殺されても、
あの独裁者の再来は無理だ。
自らの血でわが国の再生を果たすのだ。
私の血の色は青い、春の色と同じだ。
決して悲しいのではない
好きな仲間たちの笑顔を見るかぎりは」と

http://www.youtube.com/watch?v=C9ySJGY3bXo&feature=youtube_gdata_player

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