またまたチラシ

集客にチラシが有効なのかしりませんが、今回、自ら作ったり、作ってもらったり。アリバイ作り?自分をやる気にさせるため?集客のためというより、「こういうことをやっています」という告知?

11月16日エアジン 12月11日エアジン 12月12日アケタの店(チラシ製作中!) Bassically Speakingというベースアンサンブルを始動させます。そう「s」が一つ多いですね。ふつうならBasicallyですから。この3回はトリオですが、今後の展開によってはベースが増えていくこともあります。「おれ」に「わたし」にやらせろ!という方がいたら連絡ください。

ピクチャ 3

チラシに載せる予定の文章: 札幌でやたらと熱くコントラバスの事を語るヤツに会った。その熱さがでまかせではない事がわかるのに時間はかからなかった。すぐに彼が主導するコントラバス8台(+ピアノ)というグループ「漢たちの低弦」(おとこたちのていげん、と読む)と一緒に演奏して欲しいという依頼がきた。情熱はわかったが、どういう状態のグループかは見当が付かない。当時、私は東京でコントラバスのアンサンブルを失敗させたばかりだったので、なかなか勢いがつかない。

しかし、コントラバスのために何かをやりたいという気持ちは常にそして強く持っているので、「願いよとどけ」とばかりに自作品の譜面を大量に送った。後で聞くとそのリハーサルは「なんでこんなことをやらせるのだ?バカ!」「テツというヤツはなにをかんがえているかわからん、殺す」などなど壮絶だったという。たしかに、弓を持ったことのない血気盛んなジャズベーシスト達に「チューニングを替えて弾く」だの「指板のないポジションのハーモニックスを弾く」だの、リズムがどんどん変わる譜面を弾かせるというのは普通に考えたら無理な話。

遠距離の弱点が逆に功を奏し、私の知らないところで必死に食らいついていたのだ。そしてそれが実を結んだ。実際、東京の腕っこきのコントラバスカルテットでそのままではどうしてもできなかった曲を、暗譜して弾いているではないか!!これには正直、感動した。瀬尾高志自身はグイグイ引っ張っていくタイプではないのだが、人なつっこい性格と権力を忌避する男気が、全体をまとめている。ベースデュオでは、障害者施設、情緒障害教育研究学会、小山利枝子個展、床屋、ギャラリー、教員最後の授業で演奏したり、私のライフワークである「オンバク・ヒタム」公演にも参加してくれた。

パール・アレキサンダーとの接点は、アメリカ・リッチモンドでのISB(国際ベーシスト協会)のコンヴェンション。私のソロコンサートを聴き衝撃を得たと言う。なにしろ観客の99.9%がコントラバシストという特殊な環境のコンサート。当時、ISBの議長だったバール・フィリップスさんが日本のコントラバス奏者の特集を組んでくれた。(この9月に不慮の事故で急逝した大阪センチュリーフィルの奥田一夫さん、スウェーデンから森泰人さんも演奏した。)その後、ずいぶん経ってから連絡があり、日本に来ているからレッスンをして欲しいという。OKする。なんと新潟から新幹線に乗ってベースを担いで日帰りでやってきた。そういうレッスン生は初めてだ。彼女が日本語を修め、新潟に英語教師として赴任していることも初めて知った。

ダイアナ・ガーネットさんという世界的に著名なコントラバスの教育者について楽器を修める。典型的なエリートコースのはず。しかし彼女は日本のサブカルチャーに興味を持つという茨の道を選んでしまう。舞踏や即興演奏などだ。演奏の機会を求めて東京に出てきてからは多くの演奏家のオファーを受けている。私が協力したジャン・サスポータスさんの「気の道」ワークショップに参加。ジャンの信頼を得た彼女は、2010年セッションハウスでのジャン・サスポータスワークショップの発表会で演奏者としてシアターピースに参加した。

コントラバスへの感謝を込めて、コントラバスのこんなに素晴らしい音・音楽を伝えようという気持ちがすべてを支えている。忘れ去られたガット弦の音、フレンチ弓、ジャーマン弓の音の違い、鯨のように全てのパーツを活かせる多様性、リズムを支えると共にメロディーを歌うよろこび、歌や踊りへの憧れ、世界各国のすばらしい音楽、日本のさまざまな音楽(伝統,古典、流行などに囚われず)を通じて、自分達の「今・ここ・私たち」でなければできない歌、そして、さらには「今でも・ここでも・わたしたちでも」ない普遍な歌が歌える音楽を目指していきたいと思っている。
(齋藤徹)

Bassically Speaking

齋藤徹(コントラバス)
舞踊・演劇・美術・映像・書・邦楽・雅楽・能楽・西洋クラシック音楽・タンゴ・ジャズ・即興・韓国伝統文化・アジアのシャーマニズムなど積極的に交流。海外のフェスティバル・コントラバス祭に多く出演。個人レーベルTravessiaを立ち上げる。

瀬尾高志(コントラバス)
札幌生まれ。コントラバスを藤澤光雄氏に師事。キューバ、アメリカ各地を旅しながらセッション・ライブを重ねる。横浜ジャズプロムナードコンペティションに『石田幹雄トリオ』で出演し、グランプリと横浜市民賞を受賞。十数本によるコントラバス集団『漢達の低弦』を主宰。
http://plaza.rakuten.co.jp/anabiosisofjazz

Pearl Alexander (パール・アレクサンダー コントラバス)
1982年生まれ。5歳より音楽即興を始め、9歳よりコントラバスを学ぶ。ミシガン大学でダイアナ?ガネット氏に師事。学生時代は大学の交響楽団に所属。2006年8月の来日以来、新潟県において即興活動を開始。2009年より上京。

11月20日

ギャラリー悠玄
〒104-0061
東京都中央区銀座6-3-17 悠玄ビル
TEL:03-3572-2526 FAX:03-3572-1767

11月15日から23日までおこなわれている「おしゃべりなカード展」の会期中のイヴェントです。
19:30から ¥2500(シェリー付)
そうです、この画廊の階上は日本で稀少なシェリー酒の名店です。地下の部屋は三島由紀夫が楯の会の集会に使ったというところ、ユニクロやブランド店に席巻される前の銀座がこの界隈にはあります。

第1回、第2回とソロで、第3回は瀬尾高志とベースデュオでした。今回は、歌のさとうじゅんこさんがゲストです。

30㎝×30㎝×30㎝の空間に収まるものならなんでも、という展覧会です。今年は147名が参加。ちらほらと知ったお名前もお見受けしますし、知り合いの知り合いとかも何人もいる、そんな美術人のあつまりです。

12月18日planB

orbit004-1

〒164-0013
東京都中野区弥生町4-26-20 モナーク中野B1 TEL:03-3384-2051 FAX:055-277-0079

私の生涯で最も長続きしているユニットです。
フリー・インプロヴィゼーションの現在を体験できます。

12月22日

冗談のような名前の「徹の部屋」も丸2年経ちました。だんだんとホームグランドのようになりライフワークのようになり、ともかく大事な場所になりました。来年よりは第二期にはいり、装いも変えていこうと思っています。9月にギャラリー椿で初演した「浸水の森」トリオで小林さんの『浸水の森」も展示します。ライブレコーディングも予定しています。第一期最終回の祝賀ライブにしたいです。

チラシの文章

大好評だった「浸水の森」の音楽(小林裕児委嘱・9月7日@ギャラリー椿)を再演します。 大作「浸水の森」から得たインスピレーションを元に9曲ができあがりました。アンゲロプロスのギリシャ風だったり、トニー・ガトリフのロマ風だったり、馬頭琴風だったり、不思議だらけだったり、踊るっきゃない音楽だったりです。当日は、小林さんのご好意で「浸水の森」も飾ることに決定!! 今の音楽状況を事実上、引っ張り、刺激を与え、発展させている喜多直毅(バイオリン)佐藤芳明(アコーディオン)の参加は不可欠です。クラシック、タンゴ、ロマ、アラブ、即興を弾き、ダンスや演劇のような奏法をする直毅さんは、ひょっとするとバイオリン史のど真ん中を体現しているのかもしれません。日本ではあまり意識されていませんが、ヨーロッパ・アジア(ユーラシア)、中南米で人々に広く深く愛され続けているアコーディオンで、「今・ここ」から、さらに「過去・あそこ」そして「未来・向こう」の音を出しているのが芳明さんです。年末の東中野から、どこまでも旅をしましょう。

喜多直毅(ヴァイオリン)
1972年岩手県盛岡市出身。
国立音楽大学にてヴァイオリンを専攻した後、英国で作編曲を、アルゼンチンでタンゴ奏法を学ぶ。
1999年に演奏家としての本格的な音楽活動をスタートして以来、フィールドを超えて多くの演奏家やパフォーマーと共演を重ねている。
現在、自身のリーダーセッションではオリジナル楽曲や即興音楽を中心に演奏。
http://web.me.com/nkita/NAOKI_KITA/

佐藤芳明(アコーディオン)
国立音楽大学在学中に独学でアコーディオンを始める。
1995年〜96年、パリの C.I.M.Ecole de Jazz に留学、アコーディオニスト・Daniel Milleに師事。
ライブ、レコーディング、舞台音楽など、様々な現場で数多くの仕事をこなし、国内外を問わず、ジャンルを越えた幅広い活動を展開。
既存のアコーディオンのイメージにとらわれない独自のサウンドを目指す。
http://www.geocities.jp/acc_sssaaatttooo/

小林裕児(絵画)
東京芸術大学油絵科、同大学院修士課程修了。84年春陽展新人賞、87年第64回春陽展賞受賞、89年、ベルリンの壁崩壊の年、それまでの精緻な技法の作風を捨て、古樹やアジア原産の素材に直接ドローイングするような大胆でプリミティブな手法に転換。96年第39回安井賞受賞。画家としての評価を不動のものとする。齋藤徹とは、ジャン・サスポータス、岩下徹、ミッシェル・ドネダ、上村なおか、バール・フィリップスらをゲストとして共演を重ねている。2008年絵画「朱い場所」を題材にして作曲・演奏された齋藤徹の同名CD制作。

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