ニホンそしてオウベイ

さんざん西洋文明の悪口を言っていますが、もちろん面白い人たちはいます。アメリカが全員ブッシュみたいな人である訳はないように。

昨年キャンセルだったミュージックアクションフェスが今年再開のニュースが今日届いた。できるだけキャンセルした時の出し物をやりたい、という気概がうれしい。断絶無く続いているという確認もあるのだろう。賛成!ラジオ・フランスでインプロ番組をやっているアンヌさんも収録をオファーしてくれたが、日程が合わなかった。残念。

と言うわけで私とミッシェル・ドネダ、久田舜一郎のトリオで出演することが決まる。その周辺で幾つか演奏をする。またいろいろ旅ができる。そして5月下旬には、ドイツブパタルに移動する。ジャンとピナの街だ。また、ピーター・コバルトの街でもある。

ピーターさんの亡き後、自宅スタジオなどを利用してORTという組織www.kowald-ort.comができ、そのレジデンス・アーティストに選ばれたので、少し長めに滞在する。ブパタル市は、ピナバウシュの劇場閉鎖を決定したという。それに対するデモに行ってきたというジャンのメールも受けている。文化に対して理解がないのは、この国だけではない。市の誇りとして長期間盛り上げても良いのに閉鎖とは・・・・・何処も同じか。

その中で、レジデンス・アーティストの予算をキープできたのは奇跡と言って良いかもしれない。この前書いたようにレザンスタン・シャビエも再開している。営々と、そして粛々と続いている「文化」を感じる。

現在Jane Riglerという素晴らしい女性フルーティストが日本に滞在中ということが判明。エアジンのうめブログに写真が載っていたのだ。2004年にカリフォルニア大学リバーサイド校でのインプロフェスで出会う。そのフェスはいかにもアメリカ系のプログラミング(カール・ベルガーがメインゲストにいたりして)あまり入り込めずにいたところ、ミッシェルも入っているIREAのヴァレリーさん(ダンス)がいることが判り、そのラインでJaneさんにも会えた。また、スペイン人のバスクラの人も集まってきて、フェスのプログラムが始まる前に、そのメンバーでこっそり集まり、自分たちだけの為に演奏をした。実に楽しかった。

http://www.janerigler.com
http://www.myspace.com/janerigler
http://janerigler.wordpress.com

ちょうど昨年、イサベル・デュトアというこれまた大変優秀ななクラリネット、ボイスの演奏家もほとんど話題になることなく、半年日本に滞在していた。ジャック・ディミエというこれまた凄いピアニストとの日本企画にわたしもイサベルも今井さんも参加したが、コンサートに集まった聴衆はごく少なかった。

ジャックは、前述のニコラ・ブーヴェイと同じジュネーブに住んでいるのでちょっと質問をしたら、もちろんよく読み込んでいて、徹はどう思うのか、と逆に質問された。

私にとってみれば、ジェーンさん・イサベルさん・ジャックさんの音は、今、とても貴重。

この世界屈指の音楽消費国のニホンで、この音を聴く環境が無いなんてオカシイぜ。

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