徹の部屋vol.5 いよいよ25日

今年のポレポレ坐「徹の部屋」最終回がいよいよ25日です。有名人の誕生日が続く中、東中野で小さな会を開きます。コントラバスを解体して「コトバ」と「ンバス」にします。コトバは詩人・野村喜和夫さん。「ンバス」は私が担当。何回かのミーティングをした結果、二部にわけ、「普通」のポエトリーリーディングと「普通」でない部に分けます。楽しみと問題は「普通でない」のって何をするの?ということですが、それは当日のお楽しみ。

野村さんの多くの著作の中から私が一番なじみ深い「風の配分」の再読、そして新たな分析をしています。

場所を表す単語として特徴的なのが「境界、膜、周縁、近傍、内奥、空隙、深淵、側、中心、空洞」など。

動作を表す単語として特徴的なのが、「越える、亀裂、ゆがむ、逸れる、逃げる、浮遊する、軋む、斜め、還元する」など。

方法としての単語で特徴的なのが、「速度、振動、輝度、錯覚、距離、移動、歩行、痙攣、流れ、リズム、音響、漂流、還元」など。

その他キーワードとして、「青、縞、グラデーション、微(粒)、砂、カタストロフ、アンビヴァレンツ、自由、大地、今-ここ、母性、究極」などです。

単純に言えば、「キーワード」を「方法」を使って「場所」を「動作」していく、ということでしょうが、なにせ「詩人」ですから一筋縄ではいかないでしょう。この本は、「風の配分」に従ってフランス、アフリカ、アイルランドなどを旅して書いたもので、詩になる前の文章と言うことです。その部分、ますます興味があります。パリの描写などは、ペソアのリスボン案内のようにも読めますし、金子光晴のパリの続編にも読めるでしょう。

詩を考えることは言葉を考えることになり、言葉を考えることは人間を考えることになるはずです。ますますどうしても避けては通れないトピックだと私自身は考えています。実際の「生きている」詩人っていったい何を考えて、暮らしているのでしょうか?そんなこともざっくばらんに聞いてみたいと思っています。

お時間のある方は是非覗いてみてください。どうぞよろしくお願いいたします。

写真は、コヨアカンのカフェで、ガイコツのマスクに戯れるthe詩人。

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