ザイ・クーニンと再会、昔話に花が咲く。初めて会ったシンガポールでのこと(ミッシェル・ドネダ、アラン・ジュール、チョン・チュルギ、キム・ジョンヒ、沢井一恵、山崎広太が参加)、福岡アジア美術館オープニング(栗林秀明、水谷隆子、坪井紀子、チョン・チュルギ、工藤丈輝が参加)、川崎市岡本太郎美術館・土方巽展でのパフォーマンス(井野信義、小林裕児が参加)、東京で紹介した岸田理生、元藤あき子との想い出(両名とも鬼籍)、池袋モスクでの結婚事務、彼の親戚にその報告に行ったこと、CD「PAGAN HYMN」ツアー、博多の画廊のこと、海賊の島へ行ったこと、話は尽きない。11歳になったという娘の写真にしばし呆然。
運転免許の更新、違反者として講習2時間。教室後方の窓際に席を取る、学生時代からのならい。空が青かった。
土日画廊の板橋さんに紹介された「五禽戯」という中国気功を教えている齋田美子さんと打ち合わせ、何とか一緒にできる方法はないか、と話したり、飲んだり。五禽戯とは、五種類の動物の形態を気功にしている。三木成夫さんの「人間は胎内で生物の全歴史を10ヶ月で経験している」という考えと共通する。共通の友人・知人が多いのに唖然。南空空さんは大学時代からのごく親しいと言うし、リア王で共演して以来、私が大ファンの安藤朋子さんは家も近く気功のクラスの生徒さんと言うし、大成さんの絵画教室の生徒さん福間健二さん兄弟(最近、ポレポレ東中野で「岡山の娘」を公開)は飲み仲間と言うし・・・・きっとまだまだ「え?っ!」という共通の知人がいるような予感。
今夏の国内外ツアーの前に、治療を中断して仮歯を入れた。その後処理を延ばしに延ばし、やっと意を決し、北浦和の大岩歯科へ。技術が超一流なため、仮歯はキッチリ働いてくれ、このまま行けそう?だが、そんなはずもない。長時間治療していただく。
治療後、武蔵野線に乗り府中本町へ。黒田京子・喜多直毅さんと鍋でミーティング。今年、3人で3回演奏した。1回ずつリーダー(選曲者)を変えた。さてさて、今後どうするか、という議題。結果は、音・音楽の中に現れているはず、その分析には、全員ほとんど合意。あとは、現実の音楽シーンとの兼ね合いになる。「何をやるか」と同時に「どのように(場所など)やるか」もとても大事。「ともかくやってみる」には経験が多すぎるし、今の東京のライブシーンは、独特の色が付いている。
喜多さんはplanBでの今井・徹デュオ、座高円寺でのオンバク・ヒタム公演を観て、感じることが多かったらしく、演奏と「身体性」そして「即興」のことをさかんに試しているようだ。ちょうどそういうことを書いてあるマルコム・ゴールドスタインの本も手に入れたし、少しは役に立てるかも知れない。京子さんには喜多さん・松田美緒さんと紹介していただき感謝。京子さんの音が必要としているものを探る作業になる。音に貞く(きく)ことを、いつでも忘れずにいたい。
晴天の日曜日。大成瓢吉さん納骨。三周忌法要を兼ねて、海を臨む吉浜の墓地に納骨。それはそれは眺めがすばらしい。ピクニックに来ている家族連れがいたくらい。墓石に瓢さんの絵を焼き付けたプレート。何ともすばらしい。その後、空中散歩館に行き、親戚に混ぜてもらい、会食も共にする。三年経つと、みなそれぞれ客観的になることができている。全員が思う。本当に見事な生涯でした。パチパチ。
翌日、黒沢美香さんと11/28公演「耳」の打ち合わせ。当日は「スージー」として踊る、ということ。何十年も前の衣装を押し入れで見つけ、それに決定したとのこと。それを身につけて20分位踊ってくださった。なんとも輪郭のしっかりしたダンス。いささかもぶれない。心に刺さってきた。現代医学では、こんなに動くことができるとは、全く考えられない身体の状況だそうだ。月一回の点滴の時、「希望をいただいている」と、「医者が」毎回感謝する。世の中は奇蹟に満ちている。それに気づくかどうか。そして感謝して踊る(生きる)。それはたまたま「健康」と言われている人も全く変わりはないはずだ。
今年最終回の「徹の部屋」のゲストが決定。詩人の野村喜和夫さんです。昨年、メキシコにご一緒して以来の共演。何かワクワクするような新しい試みも探ってみたいと思います。12月25日 東中野 スペース&カフェ ポレポレ坐にて。