アフリカな夜

冗談のような命名で「徹の部屋」が始まる。

第一回目のフライヤーが到着。ジャッキー・ジョブとは3回共演した。青森県美術館・シャガール幕絵のスペース、「いずるば」、セッションハウス。「日本では私がアフリカ人だからという理由だけで、所謂アフリカン・ダンスを期待していてね・・・」と半ば諦めがちにこぼす。「みんな、俺が空中浮遊するのを待っているようなんだ」と言っていたマレーシャーマン家系のザイ・クーニンを思い出す。ヨーロッパでよく日本人の「なんちゃって舞踏」を見かけるのと同じだろうし、日本のダンスカンパニー海外公演で「舞踏」や「日舞」のゲストを入れるのと同じだろう。

消費者の心をくすぐる(あおる)キャッチ・コピーが蔓延、付加価値や「物語」が手軽なイメージに集約され、それが即刻手に入るかどうかが問われる。中身(今・ここ・私)は問われず、キャッチ・コピーのコトバの納得で取引が終了。自分の手は決して汚れない。

主催側の成功の指標が集客人数に偏ってしまい、「ともかく、アフリカのミュージシャンを入れてくれ」と言われたりもするという。そういう状況にもめげずに活動を続けるため、言わずもがなの幾多の苦労と、それを上回る「踊りたい動機」をやりくりする日常。そして日本で出産をした。パロマちゃんはすくすく育っている。出産の経験が忘れがたく、自分自身の根幹に触れたため、マタニティ・セラピーwww.spiral-therapy.comも始めた。

今回は、アフリカの子守歌や、わらべうたなども教えてもらおうと考えている。また「徹の部屋」で毎回、新曲を演奏しようか、とも。ジャッキーは、マレーの血が入っている。母親が南アフリカ共和国のマレーコミュニティ出身。マレーからはるばるインド洋を渡って来た人々の子孫なのだという。マレーの記憶はジャッキーの深層つづれ織りの中にあるのだろうか?

「But the music goes on. 」バール・フィリップスさんからの先日のメールにこうあった。ヨーロッパでも様々なマイナス要因があるけれど、ともかく、「音楽は続くのだ。」否定要因はいくらでもある。否定理由をいくら挙げても何にも成らない。「今・ここ・私」で「何が大事なことか」を的確に判断する。「自分の頭で考え、自分の耳で聴き、自分の目で見、自分の足で歩く」ことに近づくこと。

ベーシストが主体となって中東問題に物申すプロジェクトも始まっているという。先日の異常な嵐で7時間空港で缶詰になり仕事に行けなかったミッシェル・ドネダのメールによると、ボルドーあたりの林や森は壊滅的な被害を受けた、そして今日はフランスで大規模なデモとストライキだそうだ。

待っているだけではますますダメ。「徹の部屋」第二回はベースアンサンブル、五月下旬を予定。

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