yo soy negro

「Yo soy negro」(” I am black” とアメリカ盤のCDに訳されている)を今回のツアーで取り上げる予定。私が持っているピアソラの録音の中で唯一のカンドンベ(アフリカの影響を強調したタンゴの一形式)。コンガのリズムで歌をフィーチャーしている。いかにも、というタイトルにちょっと「?」がつくが、なかなか良い曲だ。

オリヴィエ・マヌーリさんはカンドンベを演奏する楽団も持っている。「この曲は多少『観光カンドンベ』的なので、変奏ではもっと自分の考えているカンドンベを弾きたい」とオリヴィエは言っている。ダニエル・ビネリさんと話したとき、ミロンガやカンドンベを強調した音楽をもっとやりたいと言っていた。きっとこのあたりには「何か」あるのだろう。楽しみだ。

昨日、セッションハウスで南アのダンサー、ジャッキー・ジョブさん、セネガルのジャンベ奏者ブバカールさんと演奏した。わたしはずっとアフリカを通らずに来ている。避けていたわけではないが、縁がなかった。モロッコのグナワ音楽のゲンブリに驚愕したあたりから、ジワジワとアフリカが近づいてきて、急にアフリカ色の真ん中に居ることになる。

昨年青森県美術館で三枚の巨大なシャガールの幕絵の中でジャッキーと演奏した。リハの時間にいろいろなリズムで遊んだ。私の知っているブラジルのリズムはすべてアフリカにあった。ピカソや岡本太郎のアフリカびいきは有名だ。人類の起源がアフリカという話は知っている。音楽でも母なるアフリカなのだろうか。

リハーサル前日にセネガルから来たブバカールさんと休憩時間にいろいろ話した。バオバブの木の洞に部屋を作った画家の友人の話、太鼓と通信の話では、コミュニケーションなのか、韓国のようにリズム自体に意味があるのか、何で今ここにいるのか、ガット弦は自分で作れるのではないか、今回初めてヤギの皮を使ったジャンベを使っている、などなど、時におとぎ話のようになる彼の話は面白い。

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