やぶそば

朝一で世辺佳子さん(小林さんの友人)からジャンをモチーフにした彫刻の写真が届く。ジャンも大変気に入っている。こうやって広がっていく、嬉しいモノです。↓

日常生活の中の音に興味のあるジャンは、筑地市場のセリを録音しに行った。それならば、と私は神田のやぶそばへお連れした。お女将さんの歌ともセリフともつかない注文を厨房に伝える声を聴かせたかった。それはジャンにはど真ん中ストライク。オーダーを伝えるのにこんなに繊細で優雅な声は世界中で聴いたことがない、すばらしい、すばらしい、すばらしいの連発。勘定の時にそれを伝えると「いいえ、うちってレジもないでしょう、注文は私が全部仕切らないといけないし、それに厨房はほら、こんなに広くて、こういう声でないと伝わらないんですよ」。それがすばらしい。いつかこの女将さんの注文読み上げでジャンが踊る日がくるかもしれない?

勿論、鴨南蛮と熱燗の相性にも大喜び。思えば、やぶそばでのこの組み合わせを教えてくれたのは大成瓢吉さんだった。日本にも良いものが少し残っている。

「すべてか無か?all or nothing」がロマン主義だと聞いたことがある。わたしも多分にロマンティックで(?)いったん決めるとかたくなになりがち。何が言いたいかって?歳を取ってくるとロマンティックより良いものがわかってきます。今日は熱燗を鴨南と一緒に飲みました、ハイすいません。

明日早朝、ジャンは北京まわりでブパタルへ帰国です。

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