フランス旅(3)

アソシエーション

今回の旅の大きなトピックがアソシエーション。フランスでは50ユーロでアソシエーションを作ることができ、市や国にへの働きかけ、実績によって助成金を得ることができるそうだ。かなり高額になることもある。その年間予算を使っていろいろなミュージシャンを呼んだり、美術・映像の個展をやったりしているわけだ。呼ぶ方もみんなで協議して誰を招聘するかを決め、待ち望んで当日を迎える。呼ばれる方も、ギャラが保証されている(変な言い方ですね。)ので誇りを持って演奏できる(ホテルも食事も旅費も運搬も演奏代も心配しなくて良い、心配しながらの演奏はキツイ。)し、そのための準備もできる。会が成功することが、呼ぶ方も呼ばれる方も大変重要になる。アソシエーション同士も連絡を取り合っていてる。私が今回訪れ演奏した場所のすべてが何らかのカタチでのアソシエーションだった。そのため、毎回何枚もの契約書にサインをした。

アソシエーションのメンバーの中には演奏者も美術家も多い。同格なのだ。大事なのは「音楽」であり「美術」。その個々人ではない。当日、メンバーが拠点にしている場所にあつまり、(倉庫だったり、画廊だったり、フリースペースだったり、様々だ)食材や自慢料理を持ち寄って出演者と話をしながら会食(もちろん上質ワインも)。ほとんどの場所で多くの聴衆が集まったが、たとえ聴衆が少なくても最低アソシエーションのメンバーはいるわけだ(最もキビシイ聴衆だろう)。

思えばこの点が日本と一番違うところだ。フランスで刺激を受けて、何らかのアクションを日本で起こしたい、と思っても(すぐに影響されるこの私もそう。)出発点が全く違うわけだ。もちろん日本で何らかの組織を作ることは「自由」だし「自己責任」だ。決して禁じられているわけではない。しかし自由競争といっても、名もなく金もない組織が巨大広告代理店と「自由」に競争できるということだ。どうもありがとうございます。(またドゥブレさん登場か。)

バールが住んでいる小さな田舎町puget-villeにもアソシエーションがある。古い建物を修復して改装された La Maison Bouef にはB&Bと地下にレストラン兼ライブスペースがある。そこを拠点にバールを相談役として活動しているのだ。http://bleu.boeuf.free.fr/

正面↓

玄関ノブに時々こんなものが↓(畑にいますって)

cave(地下レストラン兼ライブスペース)への入り口↓

毎月バールのワークショップ(無料)、文学の夜、インプロ、クラシック、ジャズ、などビックリするような事が夜な夜な起こっている。インプロの会では、第1部はソロで好きなだけやってもらい、第2部はバールが共演するというのが多いという。バールが主役になる会は(2月は彫刻家とのライブだった)無料。なんてこった。

1、2月のライブ予定↓

バールと演奏したくて来るミュージシャンもビックリするような名前が連なっている。マルコム・ゴールドスタイン Malcolm Goldstein(violin)、ステファノ・スコダニビオ Stefano Scodanibbio(contrabass)、は私が今一番注目していて是非ライブを聴きたいミュージシャン。それだけでも私にとって驚きだ。スクラビスだって来る。それができるのもアソシエーションがあるからこそだろう。

1/19はミッシェル・ドネダのソロ。第2部が私とのデュオ、ミッシェル、テツ、バール、シャルル3兄弟の一人アルトサックス(すいません。お名前失念)。ミッシェルとの再会セッションは本当に楽しいモノだった。そもそも昨年ジャック・ライトさん、中谷達也さんと来日したとき私も三回セッションをした。その時、ミッシェルは私ともっと演奏しなければならない、と感じたそうで帰国後すぐこのプロジェクトに奔走してくれた。もう15年のつきあいになるが、インプロ奏者同士にも共演したい(しなければいられない)時期があり、今がそれという判断。二人の音の傾向がビッタリしてしまって、これはどうしたものだ、もっと共演して確かめなければという思いになった。それは私も同様だった。

会場には、カトリーヌ・ジョニオさん、「影の時 Une chance pour l’ombre」( テツ・今井和雄・沢井一恵・ミッシェルドネダ・ルカンニンのカルテット、ヴィクトリアヴィルでのライブCDあり)の最終公演をしたローグのプロデューサーも来ていた。その公演のCDが出ていると言うことは聞いていたが私は持っていなかった。それは失礼、と私と沢井さん用にCDをもらってきた。ローグとプジョービルは近く、連携したフェスティバルを昨年秋にやったそうだ。http://www.mdlc-lef.com/festivalfmi/fmi06.htm

初めて見た「影の時」のCD↓

連携・協力・共同なんてこの国では死語?(共に儲ける、以外は。)

ミッシェル・ドネダ来日とラジオ・フランス
ミッシェル・ドネダとラジオ・フランス

我が悪友ミッシェル・ドネダが来日します。一緒に長い旅をしたばかりなのでなんとなくリアリティが欠けていましたが、航空券を買ったという知らせで一気に現実感が出てきました。

5/18の「北とぴあ」でのダンス公演(旗野由記子)の音楽のために急に来ることになったので、日程の余裕が無く10日間だけの滞在となります。ベルギーから来てボルドーに帰るという変則日程です。せっかくだからということで多少のライブをします。いまのところ17日planBで今井和雄・沢井一恵とダブルデュオ、19.20日、広島、関西でソロ、21日バーバー富士でソロ、ということになっています。あと一つ・二つできるかもしれません。

近所の牛と話をする↓

ヨーロッパで「ドネダ派」とでもいうような演奏家に何人も会いました。「ル・カン・ニン派」の打楽器奏者にも会いました。この二人が尊敬を集めているということでしょう。演奏家としてだけでなく、ムーブメントの推進者として、あるいは、兄貴分として、オピニオンリーダーとして慕われている様子を実感しました。「テツ派」は?

ラジオ・フランスのアンヌさんと連絡を取り合っていますが、放送休止の反響は予想外に大きく(当たり前!)上司が少し考えを変えるかもしれない、ということ。もっとも楽観は全くできませんが・・・

TGV初一人旅の私をパリEST駅で見送るミッシェルとブロンディ↓

漫才↓

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