モケラ道北ツアーその8 終わり

モケラモケラでの最終ソロ。旅の終わりは旅のはじまりであるはず。そのためにもキチンと終わりたい。ゆっくりストレッチをしたり楽器をなだめたりする。娘は峰子さんを手伝って打ち上げの料理を作る。女房は井上靖記念館へ。モケラの今回の主要スタッフ齋藤知子さんはそこの学芸員。

まずは会場作り。一木作りの巨大なテーブルを立て奏者のバックに配置することにする。これが実に重い。近所の方にも手伝っていただき立てる。その上に「月」だ。左右に「風」「音」を配し、明かりを当てる。これだけでも何時間もかかる大仕事だった。私は手にけがをしてはいけないし、五十肩もあって、手伝い禁止。小さい音でリハ兼用でBGMを担当した。

とても良い会場ができあがる。美術系の人たちの感覚にはよく驚かされる。音関係ばかりだと、究極的には「その時そこに到着して演奏してくれればいい」という事にもなる。明かり一つで雰囲気も変わるし、それによって演奏も変わる。

開場直前に「毎日毎日枯れ葉を掃除していると気が変になりそうだから行く」と予約が入ったりする。今回のツアーで出会った人たちも大勢見えている。長年いろいろなところで演奏をしていると「その会場のオーナーに似た人が聴衆となっている」という法則を感じる。今回もまさにそんな感じだ。良い雰囲気の中、日頃やらない演奏をドンドンやってしまった。これから先のヒントが隠れているはずだ。ありがたいことだ。何回もアンコールに応え、無事終了!!!!楽しい打ち上げと相成った。大勢の打ち上げも一人去り二人去り三人去り・・・・・。最後は関係者スタッフのみで茶の間に移って続けた。私は撃沈したが、聞くところに寄ると5時過ぎまで話が続いたそうだ。

翌朝ぼんやり起きて蔦屋で昼食。旭山動物園に行こうと思ったら、あと少しで閉園ということ。あきらめて美瑛までドライブ。美しい。知子さんの案内で平原にあるカフェへ。大きな窓から見える月。お月見カフェとなった。はじめは大根の薄切りのようなものがだんだん強くなる。遮るモノがないのですべて堪能できる。貴重な時間だった。本当に今回のツアーは「月」と「風」と「音」だったのだな~。

亜里子さん作の携帯ストラップをおみやげにいただく。ライオンヘッドが漆で描かれている。東京へ帰るとすぐに「ライオンヘッド」のガンベルは世の中に37台しかない、という調査結果を聞く。200台だと思っていたら37台だったそうだ。ますます大事にしなければ。そしていろいろなところへこの楽器を連れて行きたいと思った。

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