薦田愛さん
ずいぶん昔、野村喜和夫さん・眞理子さんが中心となったイヴェント「詩の外出」(だったっけ?)が天王洲でありました。眞理子さんのスタッフとして音響家 ノイズメディアの川崎克巳さんと再会。川崎さんは私の初めての録音「TOKIO TANGO 」ベースソロ、第2作「Coloring Heaven」(バール・フィリップスらとの共演)のエンジニアで、40年前からノイズをテーマにして個人事務所の名前もノイズ・メディアでした。
眞理子さん、喜和夫さん、克己さんともに時代をかなり先取っていたことになりますね。そのイヴェントにはアスベスト館も関わり、遠井明巳さん(元転形劇場女優、私はデザイナーとして、書家として関わってました。「コントラバヘアンド」ベースソロCDの初版デザイン、ユーラシアンエコーズのロゴの書などお願いしました。)その流れに薦田愛さんもいらっしゃいました。
その後、ダンスも俳句も楽しんでいる愛さんは、ジャン・サスポータスさんのダンスワークショップにも参加され、私の病状を大変御心配頂き栄養サプリなど差し入れていただきました。ありがとうございました!
一旦、手術が成功した後、もっともっと歌作りをしよう、と思ったときに、薦田愛さんにお願いしようと思いつきました。これが今回の企画の大きな切っ掛けになっています。松本泰子さんとDUOをやる、ということは決まっていましたが、何をやって良いかずっとハッキリしませんでした。あれもこれもと話し合うだけ。
ところが、ある時、身の回りに詩人や言葉で生きている方がたくさんいらっしゃるじゃないか、と気がついたのです。そのきっかけが薦田さんでした。これがきまるや、アッと言う間に進み、みづ紀さんと愛さん、洋さんの詩の曲でワンステージをやったのが真冬のエアジンだったのです。
ご来場してくださった愛さんに、朗読もお願いして、思い出深いLIVEとなりました。
泰子さんと同年齢・故郷も現住所も近く、仕事も関係あった、などと次々に発覚。そこで「ひが 、そして、はぐ」を作曲、別名「通勤ブルース」。毎日の通勤の様子を描いています。もちろん詩人の視点ですのでどこまでもイメージも連想も時間もひろがります。
私はオンモリという韓国のシャーマンから教わったリズムを部分的に使いました。5拍子のこのリズムは「なにかが起こる」「動物」などを表すのだそうです。愛さんの通勤ブルースにはそんな連想さえ呼び起こしました。
一幕もののラジオドラマのように物語がすすみます。泰子さんにピッタリ、泰子さんしかできないでしょう。
もう一つは、「てぃきら、うぃきら、ふぃきら、ゆきら、りきら、ら」
」
おまじないのようなこの言葉とその音でしか表せないある感覚。自然・友人・人間・愛情いろいろとこもっています。あ~楽し。ご一緒に唱えましょう。
「ことば 詩 音 呼ぶ 歌 探す 踊る」
同時代の詩に徹が曲をつけ、泰子が歌い、隆志が踊ります。
2018年9月15日(土)17:00 open17:30 start
会場:アトリエ第Q藝術 (東京都世田谷区成城2-38-16 tel:03-6874-7739)
出演:松本泰子(歌)、齋藤徹(コントラバス・作曲) ゲスト:庄﨑隆志(ダンス・手話)
予約 3,000円 当日 3,500円
予約先:travessia115@me.com 、 utautaiko@me.com 、 q.art.seijo@gmail.com、いずれかまで。
東日本大震災・原発爆発の後、妊婦さん・新生児が集まっている避難所を訪れ一人彼らの前に立ったとき、今必要なのは「うた・おどり」と思い、歌作りを始めました。
テオ・アンゲロプロスの台詞、乾千恵のことばによる「オペリータうたをさがして」を経て、さらに病を得てから「私の りに言葉で生きている人がこんなにいる!」と気づき、連絡・依頼。
たくさんの曲が生まれました!本で詩を読むことから歌うことへ、今回はさらに、聾の役者・ダンサー庄﨑隆志さんが参加。耳で聞こえる言葉からさらに言葉は飛び立ちます。
齋藤徹