うたのちから

 

本日、松本泰子さんとの第Q藝術でのLIVEの最終リハーサルでした。

酷暑の中、なってるハウスで初演をしているので、すっかり秋の本日はスムーズに点検・整備できました。私の体調・状況がドラマティック?なので、わくわくドキドキの毎日。ドラマ以上にドラマです。まるで韓流ドラマや五木寛之のわざとらしい小説を越えている?

特にLIVEは一期一会感が自ずと増してきます。一回一回、一瞬一瞬を大事に、そして、できる限り丁寧にしたいと思います。気がつけば、人として当たり前のことですね。

毎日が誰かの誕生日、毎日がだれかの命日。

本日(9/11)は、先日長野で久しぶりの共演をしたザイ・クーニンの誕生日であり、WTCの崩壊の日であり、ピノチェットクーデターの日(アジェンデの命日)になります。ヴィクトル・ハラのDVDには、アジェンデがクーデターの中での最後の演説(ラジオ放送)が入っていました。ペンタゴンに突っ込んだと言われる飛行機はどこかに消えました。つい最近マレーシア航空機が消えました。こんな大事件がいつのまにか忘れ去られます。嘘や偽りが証明されても平気な世の中になってしまった。

放送局を占拠するのは現代クーデターの定石。三年前パリのラジオ・フランス本社スタジオでミッシェル・ドネダ、フレデリック・ブロンディとトリオで出演したときもラジオフランス建物前には装甲車と武器を持った兵隊がいて、スタジオに入るにも中から関係者が迎えに来なければ入れない状況でした。テロの戒厳令中。先日訪れた松代では、敗戦の日まで、地下壕を掘り進め大本営・皇居・NHKが入る予定でした。現代はマスコミコントロール、ネット監視・規制と同じ流れがいつでもどこでも続いています。

戦争と戦争の間にかろうじて平和が存在する。

アジェンデ政権での文化担当ヴィクトル・ハラさんは、スタジアムへ連れて行かれギターを弾けないように腕から撃たれ殺されました。そのスタジアムがヴィクトル・ハラスタジアムと改名され、彼の名誉に捧げられたのがつい最近。ハラさんはヴィオレッタ・パラさんの業績を繋いでいます。おなじくパラさんの業績を継いだメルセデス・ソーサさんは亡くなる前にアルゼンチン国歌を録音したと言います。歌の力を熟知している南米。Gracias a la vida!

パブロ・ネルーダさんもこの事件が元でと言って良い状況で亡くなりました。同時代三人のパブロ、ネルーダさん、ピカソ(ゲルニカ)、カザルス(鳥の歌)平和を願いました。ネルーダを熟読していたオスワルド・レケーナさん、国連総会でカザルスが鳥の歌を演奏、おなじくジルベルトジルはイマジンを歌いました。今また、きな臭い軍靴の音が聞こえてきそうです。

そんな中での歌の会です。現代日本の詩人達が作った詩を歌にしました。今21世紀の日本で同じ空気を吸っている詩人たちの様々なうたは、なにか共通項を持ち、うたの力を見せることができるでしょうか?

地震・台風・選挙・水害・種子法・水道問題・環境ホルモン・放射能・ビニール公害などさまざまな問題がひしめく現代日本。私の拙い曲ですが、同時代を生きる詩人達の言葉がメロディに乗って、別の次元の光を放ち、共通の「何か」を見つけ、希望を持つ共鳴・共振・響き合いを心より願っています。

腕や指、足元不自由ですが、そんなことどうってことありません、と強がらせてください。庄﨑さんはず〜〜〜〜〜っと自らのハンディキャップと共存・共闘してきているのです。障がい者は子供を持ってはいけない、と言われていた時代も経験しているのです。

「ことば 詩 音 呼ぶ 歌 探す 踊る」
同時代の詩に徹が曲をつけ、泰子が歌い、隆志が踊ります。
2018年9月15日(土)17:00 open17:30 start
会場:アトリエ第Q藝術 (東京都世田谷区成城2-38-16 tel:03-6874-7739)
出演:松本泰子(歌)、齋藤徹(コントラバス・作曲) ゲスト:庄﨑隆志(ダンス・手話)
予約 3,000円 当日 3,500円
予約先:travessia115@me.com 、 utautaiko@me.com 、 q.art.seijo@gmail.com、いずれかまで。