OFF STRING TOUR2日目

第2日

晴天の朝、ガーデンで日向ぼっこ。酸素吸入をしながらのオーナー父親も交えていろいろとおしゃべり。即興と作品は対義語ではない、などという話を朝っぱらからエスプレッソを飲みながらします。これがこちらの日常。エライ違いだわ。

ペーターコヴァルトの話題はほとんどどこでも出ます。ブッパタールのチューバ吹きだった彼がバール・フィリップスにであい、コントラバスに転向。その並外れた行動力と人間力で本当に多くの人に影響を与えたのだな~と思います。旅を生活にしていた彼が、「一年間ブッパタールを出ない」宣言をして、自宅スタジオを開放し、当時の多くの音大生や美術家を一気に引きつけました。現在ブッパタール、ケルン、デュッセルドルフ、エッセン、などノルトライン=ヴェストファーレン州で活躍中のミュージシャンのほとんどがその影響を受けました。(セバスチャン・グラムスもその1人)

大人になってからチューバ→コントラバスに楽器替えしたので、コントラバスのいわゆる基礎がたらないことはあるかもしれません。しかし、そのことをアッと言う間に吹き飛ばす人間力で世界に影響を与えたのです。

最近私のよく思うことの好例です:

出した「音」だけではなく、その「音」を支えているものとの統一したもの(人間)が大事なのです。

彼の楽器を弾きながらそんなことを感じました。

全員合流して一路ランダウへ。

ランダウはドイツでも最も暖かなリラックスした街。5年前にセバスチャンとのDUOツアーで訪れたことがあります。日本では、日記で有名なアンネ・フランクが生まれた街。

この街の薬局の地下が本日のゲンバ。オーナーによると、ドイツで第2に古い(おそらくヨーロッパでも2番目に古い)薬局の倉庫です。800年位前のもの。階段を7段下ると温度が5℃くらい低くなります。現在はワインセラーにも使われています。

演奏は昨日のことを踏まえて自然に昨日とは全く違う方向に進みました。(本日の可能性・昨日の反省点を4人が共有していたという証明です。)

私はハラルドとのDUOを楽しみました。彼は私とほぼ同年。ドイツで亡くなった古川あんずさんと交流があり、奥様はダンサーとのこと。身体と演奏について徹底的に考え、鍛えています。そのあたりは11月来日の時に興味・関心のある方々と是非に共有したいと思います。(WS的なLIVEを考えています。)

リラックスしたオーナーやスタッフはステーキ、ビールもワインもどんどんサービスしてくれ、中庭に「日本の樹」(私たちの知らない)があり、それを囲むように全員で就寝。

#JF