OFF STRING TOUR 第一日目

黒い森(シュバルツバルト)のふもとにあるエッティンハイムス・ミュンスターという小さな小さな村に元シガー製造工場だった大きな建物が美術館になっていて、現代美術のみを扱っています。Galerie Linda Treiberhttps://www.facebook.com/Galerie-Linda-Treiber-1159493307434990/?hc_ref=ARRiLQGqDyu4qhCT-1XBKvM9SPkTzWYJP0nK0pNW8k7qaQ9kHxOGNQkyxHVsiWhdDnw&fref=nfそこが3日間のOFF STRING(セバスチャン・グラムス、ハラルド・キミック、喜多直毅、私)の世界初演ツアーの始まりのヴェニューです。

ブッパタールからケルン・ドイツ駅まで列車で移動、セバスチャンと待ち合わせ、彼の車へ乗り、エッティンハイムス・ミュンスターまで今回の滞在中最長距離を移動します。On the road againだぜい。 ミュージシャンの日常ですが、私にとってはかなり久々のことでもあるし不安もあります。ちょっとした体調変化に気を付けながら、脚や手をマッサージしながらの移動です。セバスチャンがペーターコヴァルトの楽器を貸してくれるので、勇気をいただき、おまじないをしながらのほとんど巡礼旅。

アウトバーンでは雨や晴天を何回も繰り返し現地入り。しかし、予想通り、浮腫と痺れは最高潮です。「晴れ」がましく、期待の「膨らむ」初演、こんな素晴らしい美術館の環境のなかで最悪の「腫れ」と同行とは・・・。Just Accept. それしかないのこころだ。Enjoy the difficulties and disabilities. 人生を楽しみましょ。

会場にはシュバルツバルトの反対側チュービンゲンに住むローレン・ニュートン、森こうほうさん夫妻が来てくれました。嬉しいもの。彼らにとってもシュバルツバルトの向こう側とは、地の果て、この世の終わり、と冗談。彼らも当地にホテルを取ってきていました。千香子公演でもthe end of the world という台詞が繰り返されていました。この世の終わりをこの世の中心にしてしまおう。世の終わりを時の終わりに変えましょ。ミューズにお任せが多いです。

ともかく念願のカルテット初演がはじまりました。インプロのグループ初演はとかく相手の出方をさぐるもので、同じ楽器が重なる場合は競い合いになることが多いですが、その通過儀礼を最小限に抑え、先へ繋がる可能性の方向をひたすら追いかけます。待望の直毅・ハラルドのDUOもあり、直毅さんは相当に刺激を受けていたようです。ヨカッタヨカッタ。強く求めていると答えはやってくるものです。

何人かが残り、スープやソーセージで会食。私はさすがにフェイドアウトして美術館内で泊めて頂きました。
#JF